「活字離れの」のウソとホント 「最近の若者は本を読まなくなった」「若者の活字離れ」ということをしばしば耳にします。 これは真っ赤なウソです。 最近の若者が本をよまないとするならば、昔の若者だって本をよんでいなかったことになり 昔から若者の「活字離れ」は進んでいたといわなくてはなりません。・・・・・・・・ 現在、岩波文庫はもっと初版部数が多いし、また、出版界全体で発行される本の数は戦前よ り格段に増えています。これでどこが「活字離れ」なのか、と疑問に思わないほうが不思議です。 現在、「活字離れ」が叫ばれるのは、一つには本が売れないからでしょう。出版社の側から してみると大問題です。そこで、「本が売れないのはけしからん」というふうな主張がでてくるわけ です。・・・・・・・・・ それから、年輩の人間が若い頃に必死になって読んだ「名著」と称される本を、若者が少しも 振り返らず、したがって頑張って「