名著の誉れ高い『ルワンダ中央銀行総裁日記』 が復刊されたため早速読みました。 日銀マンだった服部正也はIMFの要請で1965年から71年までの6年間独立後間もないルワンダの中央銀行総裁として勤務しました。本書は服部氏による当時の回顧録です。 当時のルワンダ。少数民族ツチ族支配からの脱却を図った多数派フツ族を中心とした革命により1962年に王制を廃して独立。初代大統領に就任したのは革命の指導者カイバンダ。(彼は中銀総裁として赴任する服部の良き理解者である) 経済は小農の自活経済で商業活動は外国人だけが跋扈。外貨獲得手段はコーヒーと錫鉱石がほとんどで独立以来減少が続いている。製造業はみるものがなく、一国を見渡してもビール工場一つのみ。結果、財政は大幅な赤字で援助が無ければ立ち行かない。1964年に中央銀行が設立されるもオランダ人の初代総裁は着任早々病気になって事実上何も仕事をしなかった。当然