【ロンドン=板東和正】英政府は28日、新年の叙勲名簿を発表した公式ウェブサイトで、1000人以上の叙勲対象者の住所が誤って掲載されたとして謝罪した。掲載されたのは、歌手のエルトン・ジョンさんら著名人で、重大なプライバシーの侵害として政府への批判が強まっている。 英メディアによると、英政府が27日夜にサイトで公表した後、自宅や職場の住所が記載されたファイルが約1時間、ダウンロードできる状態になっていた。ジョンさんのほか、2001年から約2年間、当時野党だった保守党の党首を務めたダンカン・スミス氏や、スポーツ選手、警察関係者などの住所の情報が流出した。英内閣府は「住所の情報は速やかに削除した」と発表。英国の個人情報保護に関する監督機関、情報コミッショナー事務局(ICO)に報告し、原因の究明を急いでいる。 英政府は毎年末、各界で活躍した人々にエリザベス女王が授与する爵位などを発表している。昨年は