石川県能登地方を震源とする地震から1週間が経過したが、被害の全容が見えない。現在も安否不明者の捜索が続き、孤立した地域も残っているという。 東日本大震災以降、災害における性的マイノリティの困難についても少しずつ報じられることが増えてきた。ただ、特に普段から「見えにくい」性的マイノリティの存在や困難は可視化されづらい。 性的マイノリティの災害時の困りごとや対応策については、岩手レインボー・ネットワークの「にじいろ防災ガイド」などにまとめられているが、改めて直面する課題のポイントを整理したい。 災害時の性的マイノリティの困難災害時の性的マイノリティの困難(筆者作成)1.そもそも避難所に行けない・孤立する同性カップルで暮らしていることや、トランスジェンダーやノンバイナリーの当事者で見た目と法律上の性別が異なることから、不審がられたり地域住民からの差別や偏見を恐れて、避難所に行けないという人がいる