体のけがなら治療すればいつかは癒える。だが心の奥の異変を抑えこむのは並大抵のことではない。野球人・小谷野栄一のプロとしての歳月は、その大半が終わりなき闘病の日々と重なった。日本ハム時代の2006年の2軍戦。打席で倒れそうになり、その場で吐いた。初めは「風邪でもひいたのかな」と軽く受け止めたが、症状は深刻さを増していく。試合への不安や恐怖感で満足に眠れず、やがて外出もできなくなった。パニック障害
体のけがなら治療すればいつかは癒える。だが心の奥の異変を抑えこむのは並大抵のことではない。野球人・小谷野栄一のプロとしての歳月は、その大半が終わりなき闘病の日々と重なった。日本ハム時代の2006年の2軍戦。打席で倒れそうになり、その場で吐いた。初めは「風邪でもひいたのかな」と軽く受け止めたが、症状は深刻さを増していく。試合への不安や恐怖感で満足に眠れず、やがて外出もできなくなった。パニック障害
高齢化が進むなかで、定年後の人生ををどう楽しく過ごすか? これは、タイムリミットが迫っている50代のサラリーマン、あるいは、定年を迎えたばかり世代にとって、目前に控える難題である。そんな悩めるおじさんたちにとって、とても参考になりそうな先達がいる。 屋鋪要さん、59歳。サラリーマンなら定年を目前に控えた年齢だが、18歳でプロ野球の世界に身を投じた彼は、36歳で現役引退、46歳でコーチの職も辞し、いち早く第二の人生を歩み始めた。「第二の」といっても、あくまで本職は野球の指導なのだが、第二の人生を充実させているのは、彼が夢中になっている趣味なのだ。その趣味とは、長らく忘れていた子供の頃の夢の実現だった――。 保存蒸気機関車すべてを撮り尽くす 「全保存機関車601輌を撮り切るのに、7年2ヵ月かかりました。全部撮影して回ろうなんて、ふつうは考えないでしょうね。途中で、自分でも『なにやってるんだろう
2018年シーズンが終了し、今年もまた多くの選手が現役を退いた。大記録を打ち立て、華々しい引退セレモニーで見送られるスタープレーヤーが存在する中、ほとんどの選手は数行の「任意引退」の記事だけでひっそりと球界を去っていく。 埼玉西武ライオンズの坂田遼もまた、静かに現役生活を終えた選手の1人である。10月4日、ライオンズから来季は契約しない旨を通告され、現役引退を決断。故障に泣かされた悲運のスラッガーは2018年、一度も一軍に上がることなくユニホームを脱いだ。 「今日(11月23日)の優勝パレードも、球団から声をかけていただいたときは僕が参加していいものかすごく迷いました。でも沿道にいるファンのかたから『坂田、ありがとう!』って何度も声をかけられて、本当にうれしかった。こちらこそ、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。直接、ファンの方にお礼を言えて、参加してよかったと心から思えました」 続いてメッ
脂の乗り切った生え抜きが出ていってしまうかもしれない。だが、このチームに、右往左往する様子は見られない。人が替わっても強いチームを作るための「論理」が、しっかりと確立されているからだ。 断トツの出塁率 プロ野球のレギュラーシーズンも、各球団あと数試合を残すのみだが、セ・リーグは今季も「広島カープ独走」の一年だった。 4月24日に単独首位に立つと、そのまま他球団をいっさい寄せつけず、一度たりとも2位に転落することなく9月を迎えた。まさに「一人勝ち」の状態でクライマックス・シリーズに臨もうとしている。 カープOBで野球評論家の大野豊氏が言う。 「2年連続でリーグ優勝を経験して、選手たちの成長と自信を感じたシーズンでした。昨季15勝した薮田和樹が不振で長期離脱するなど、投手陣は決して万全とは言えない状態です。それでも、チャンスに強い打線の得点力で見事にカバーできた」 だが、ここまで圧倒的に強いか
2年連続日本一に輝いたソフトバンク・柳田の広島商時代の恩師にあたる広島新庄高・迫田守昭監督(73)が当時を振り返り、今の豪快な姿からは想像できないエピソードを披露した。 正直、柳田は入部当初は目立つ選手ではなかった。身長160センチちょっとで体重60キロ前後。3年生になり180センチぐらいまで伸びたが、線は細かった。3学年で約120人の部員がいた当時の広商で、レベルは平均より下だった。 彼は2年でもほとんど試合に出ていない。レギュラーをつかむ足掛かりになったのは、3年春の練習試合。代走で、センスのいい走塁で危なげなく二盗を成功させた。それで何とか戦力にしないといけないと考えた。もし、アウトになっていたら、その後は起用することにならなかったと思う。 元々、三塁手だったが、守備は腰高で厳しかった。実は捕手も挑戦させたが、これも足が長いので無理。それで外野に落ち着いた。打撃は「3番・中堅」を任せ
新井貴浩、41歳。「辛いさん」のニックネームでファンに親しまれる(?)男が、今季、現役生活に終止符をうち、引退を決めた。1999年から20シーズンでの成績は、通算打率2割7分8厘、2203安打、319本塁打。本塁打王1回(2005年)、打点王1回(2011年)、最優秀選手1回(2016年)、ゴールデングラブ賞1回(2008年)。安打数では歴代20位という見事な成績を残した新井だが、入団時は、「プロに入れるレベルの選手ではなかった」という。そんなダメ選手が、厳しいプロの世界でいかにして20年も生き残ってこられたのだろうか。 猛練習でも壊れない頑丈な身体 入団当時の新井(貴浩)は、今よりひょろっとして、背は高かった(189cm)けど、ずいぶん細かったですからね。 バッティングでは、遠くに飛ばしそうな気配はあっても、全然ボールに当たらない。守備はまったくプロのレベルじゃない。ホントに、こんなんで
大学卒でプロ野球選手になり、今年でプロ13年目を終えた選手がいる。井野卓という選手をみなさんはご存知だろうか? プロ12年目までの出場試合数は、62試合しかなく、安打も12安打という、まさに「GReeeeN」の代表曲のような選手だ。そんな井野卓が、2018年は47試合の出場というキャリアハイの成績を残している。 井野卓は、2014年にジャイアンツから戦力外通告を受けて、2015年からヤクルトに加入した。 先ほども書いたように、大卒で寂しい成績では戦力外通告を受けても仕方がないように思う。それでも、長い間プロ野球の世界で生き残れるのにはそれなりの理由があると思う。その理由の一つが、彼の持つ人間性だ。人間性といっても、感じ方は人それぞれなので一概には言えないが、彼はとても魅力的だ。ユーモアのセンスこそ、そこそこしかないが、人の話を真剣に聞いてくれる。聞いてくれるとは、親身になって向き合ってくれ
つば九郎オフィシャルブログ「つば九郎ひと言日記」Powered by Ameba つば九郎オフィシャルブログ「つば九郎ひと言日記」Powered by Ameba まさか、こんなにはやくおわるとは、おもってませんでした。 でも、みんな、ばんがりました。 しーずんはじまるまえの、いろんなじゅんいよそう、ばかやろーですよ!!! だけど、きびしいしれんが、CSで、まってました。。。 でも、ちーむのみんなは、さいごまで、ちからいっぱいやりました。 ここは、ほんとに、しあいご、くやしがってました。 でも、けっかがすべての、ぷろやきゅうです。 じゃいあんつが、ただ、つよかったんでしょう。 まだまだと、やきゅうのかみさまが、しれんをくれたとおもおう。 まさかのこんなかたちで、みんなと、ばいばいするとは、おもってませんでした。 でも、CSだけぢゃない、しーずんとおして、いや、いっしょにみてきた、あきのきゃ
「お父さん、あのビデオ反則や」。 娘は既に泣いている。 今年のオリックス最終戦は本拠地京セラドーム。試合後には小谷野の引退セレモニーが行われた。セレモニーでは冒頭、引退記者会見の様子からはじまる、これまでの小谷野の活躍を振り返るビデオ映像が流された。どんなに大差の試合でも「今日のナンバーワン!」の一言と共に、恰も好試合であったかのようなビデオ映像を流すオリックスの広報である。十分すぎる実績を積んだ「熱い男」、小谷野の選手生活を振り返るビデオ映像で、うちの娘を泣かせるくらいのものが作れない筈がない。 とはいえ、隣で見ている父親 -- つまり筆者である -- にとっても、特別な思いはあった。思い返せば小谷野がFAでオリックスにやって来た時、筆者はそれを必ずしも喜んだ訳ではなかった。ベテランのFA選手の加入は、時に、生え抜きの若手から活躍の場を奪う事になり、だから長年一つのチームを応援してきたフ
函館は全く雪がありません。メチャメチャ寒いんだけどねw 灯油代がエライこっちゃ。。。 さて、今回はブレンデッドスコッチを紹介したいと思います。 《John Begg Blue Cap/ジョンベッグ ブルー... ドリンク 2024-02-29 23:07
9月24日午後7時。仙台市の繁華街、国分町の路地裏。 西武の中村剛也は、タクシーの運転手に丁寧に礼を言うと、焼肉店ののれんをくぐった。 「おっ、すいてて、いいですね。行きつけにさせてもらおうかな」 半個室の席に通されると、真っ先にサラダを注文した。 4人分が盛られた洗面器大のボウルから、相手の分を取り分ける。 「あ、別に気を使ってじゃないですから。残りはいただきます」 ボウルを抱えるようにして、3人前を一気に平らげた。 おかわりしてもいいですかね、と追加オーダーも忘れない。 「お礼言って損した、とか思いますよね。僕なら思います」 ニヤリと笑って見せる。 2時間ほど前。 中村は試合を決める一発を放っていた。
強打の高卒捕手、近年では例を見ないほど注目された金の卵。まだ表舞台で見ることないその実力は、着々と磨かれている。広島・中村奨成、打者としての現在位置は。3連覇で湧き上がる裏で、2軍施設のある山口県岩国市由宇町へ向かった。 【表】1年目は2軍で積極的に起用され出場機会を得た 中村奨成のウエスタン・リーグ打撃成績 広島の2軍本拠地は山口県岩国市由宇町にある。マツダスタジアムのある広島市から西方へ、高速を使うと約40分ほどで到着する便利な場所だ。常に満員フルハウス、今やNPBきっての熱狂を誇る1軍本拠地とは異なり、無料で試合観戦ができる牧歌的な環境。ここで若鯉たちが鍛え上げられている。しかしこの道のりは近いようで果てしなく遠い。そこに18年の新人選手でもっとも騒がれた1人がいる。中村奨成だ。 子供の頃から広島の野球エリートコース、名門・広陵高では1年から試合に出場。持ち前の強打に加え、捕手として
皆さんこんにちは。プロ野球解説者の礒部公一です。 早いもので今シーズンのプロ野球セ・パ両リーグ戦も残すところ数試合になりました。 パ・リーグは、埼玉西武ライオンズが開幕から一度も首位を譲ることなく2008年以来10年ぶりのリーグ優勝を決めました。2位福岡ソフトバンクホークス、3位北海道日本ハムファイターズと、優勝以下のCS(クライマックスシリーズ)に進出する順位も確定しました。 それにしても、今季の西武打線はすごかった! 経験者に加えて若手との融合で、1番から9番まで抜け目がなく、得点能力に非常に長けていました。 今シーズンのチーム安打数や打点・得点は球団記録を更新し、チーム打率はパ・リーグ1位となりました。その打線に隠れがちですが、実は走塁面でも盗塁数がリーグトップ。この機動力が使えたことで、爆発的な得点能力を生んできたのだと思います。 さらに大きな故障で離脱した選手も少なく、シーズン大
毎年ヒートアップし続けている「プロ野球ドラフト会議」。今年も夏の甲子園の熱気をそのままに、秋の空を熱く焦がしています。そこでNumberWebでは、誰よりもドラフト会議を知るジャーナリスト・小関順二氏に依頼し、全12球団の10年前のドラフトを振り返って今を検証する『2008年のドラフト会議、その後』という短期集中連載をスタートさせました! 今回は10年ぶりのリーグ優勝を果たした埼玉西武ライオンズです! 2008年のドラフト会議・埼玉西武ライオンズ 1位 中崎雄太/投手/日南学園高校 2位 野上亮磨/投手/日産自動車 3位 浅村栄斗/内野手/大阪桐蔭高校 4位 坂田遼/外野手/函館大学 5位 岳野竜也/捕手/福岡大学 6位 宮田和希/投手/甲賀健康医療専門学校 この年に成功した数少ない球団。 2008年にドラフトで入団を果たした選手たちを見ると、その後の活躍度は比較的低調であると言わざるを得
おそらく技術屋なのだと思う。 10年ぶりにパ・リーグを制覇した西武のホームランアーチスト中村剛也のことだ。 「一番大事なのは身体ですかね。身体が動けば、技術も心も安定すると思っています」 朴訥とした語り口は昔から変わらないが、彼の懐になかなか入っていけないのは、他人が簡単に踏みこめない深い野球観があるからだろう。 その昔、中村の恩師である大阪桐蔭の西谷浩一監督に「アーチスト論」を語ってもらったことがある。当時最大の注目を集めていた中田翔(日本ハム)を中心に、大阪桐蔭OBの関係性を解説してもらったのだ。 「ボールを飛ばすという意味でのパワーだったら中田が一番です。でも、技術は断然(中村)剛也です。ああいう体型しているから力だけに思われますけど、剛也の技術は相当に高かったですよ。中学時代から変化球を狙って打ちに行っていましたからね。 分かりやすく言うと、例えば中田は相手投手の力に対して力でまと
3年連続で圧倒的な力を見せつけるカープの姿を見ても、まだ気がつかないのだろうか。べらぼうなカネを積んで選手を連れてきても強いチームは作れないし、選手たちも幸せにならないということに。 年俸総額は広島の約2倍 9月6日現在、セ・リーグ首位の広島と3位の巨人のゲーム差は15.5。巨人の優勝は極めて難しい状況だ。 プロ野球選手会の調査によれば、今年巨人が選手に支払っている年俸の総額はセ・リーグで断トツの約39億円にのぼる。2位の阪神が25億円であることを考えれば、いかに突出しているかがわかるだろう。 いっぽう、三連覇に向けて順調にひた走る広島の合計額は21億円に過ぎない。 〈アイツらが期待どおりに活躍してくれていれば、今頃こんなことにはならなかったのに……〉 巨人の高橋由伸監督の脳裏によぎるのは、近年、多額の年俸を払って連れてきたFA戦士たちの姿だ。 他球団が手塩にかけて育てた主力選手たちを圧倒
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