世の中には公然の秘密というのがたくさんあるわけである。 卑近な例で言えば、誰かがハゲたとして、あんまり「あなたハゲましたね」とは言わない。 みんなが知っているけど、あえて触れないということがある。 インターネットはこのような公然の秘密への配慮を欠いており、ハゲを見つけたら、そいつがどれだけハゲであるか、露骨に言うわけである。 現実社会なら触れないことに、徹底して触れる。 良くも悪くも、それがインターネットなのである。 ハゲというのは喩えであるし、当人に落ち度がないこともあれば、何かしら後ろ暗いスキャンダルの類であることもあるだろう。 われわれがネットで実名を特定されるのを嫌がるのは、どこかハゲているところはないかとあら探しされ、それが発見されたら、永遠に言われることである。 あえてハゲに触れないというエチケットがないどころか、むしろそこに集中砲火を浴びせるのである。 これは2ちゃんねるだけ