秋田大学を中心とする国内3つの大学の共同研究チームは、重症のインフルエンザの治療に有効な化学物質を発見し、アメリカの科学誌に発表した。新薬開発の期待も広がる。 研究成果は、アメリカの三大科学誌「セル」の電子版に日本時間8日に掲載された。重症のインフルエンザの治療に有効な化学物質を発見したのは、秋田大学を中心とする東京大学・大阪大学との共同研究チーム。 研究チームは、魚に豊富に含まれることで知られるDHA(=ドコサヘキサエン酸)由来の脂質酸代謝物「プロテクチンD1」が、インフルエンザウイルスの増殖を抑える効果があることを発見した。マウスによる実験の結果でも、効果が認められたという。 さらに、現在治療で使われている抗インフルエンザ薬は、感染から48時間を過ぎると効果がないといわれているが、この脂質酸代謝物は、従来の薬との併用で48時間を過ぎても効果があることも突き止めた。 秋田大学大学院医学系