保護されていた中国の人権活動家・陳光誠が大使館を離れた。この件について「米国が見捨てた、裏切った」云々という物々しげな情報も出ている。だが、整理してみると、そういうことではなさそうだ。 *画像は陳光誠氏。今年2月、監禁中の自宅で撮影した動画。 ■2日の混乱 陳光誠とその脱出については記事「脱出した盲目の人権活動家・陳光誠が明かした監視と暴力に苛まれた日々=ビデオメッセージ全文―中国」で取り上げている。 2日午後、新華社は突然、陳光誠が大使館を「自らの意志で離れた」と報じた。中国政府と米国政府が合意することなしに陳が大使館を出ることは考えがたい。合意の詳細は不明にしても、中国政府が陳の安全を保証したことは間違いないだろうと、私を含めニュースを追っていた人の多くが考えた。 ところが2日夜になって中国人権活動家・胡佳の妻にして、活動家の曽金燕がツイッターで「光誠は大使館を離れたくはなかった。ただ