社内のITシステムと聞くと、普通は業務に直結する基幹システムやメールをはじめとする情報系システムを思い浮かべるのではないだろうか。最近は、こうしたシステムを自社で持つのではなく、クラウド上に構築したり、クラウドのサービスを活用して実現したりする例が増えている。 こうした風潮に逆行するように、自社でスーパーコンピュータを所有し、人工知能(機械学習や深層学習)の研究基盤を社内システムとして提供している企業がある。Preferred Networks(PFN)だ。同社は、交通システムや産業用ロボット、バイオヘルスケアといった分野に向けて、人工知能を利用したソリューションを提供している。人工知能の研究基盤を自前で持つことで、こうしたソリューションの研究開発力を高めている。 ソフトウエアエンジニアとしてPFNの研究基盤を開発・運用している大村伸吾氏は、2018年7月29日に開かれたインフラ技術者向け