安倍首相は27日の衆院予算委員会で、中国湖北省武漢市で確認された新型コロナウイルスによる肺炎について、感染症法上の「指定感染症」とする方針を明らかにした。武漢市などに在留する日本人の帰国に向けた民間チャーター機は28日に運航させる。中国本土の死者数は27日午前の時点で80人、感染者数は2744人に膨らんでいる。 首相は指定感染症の指定について、「感染者に対する入院措置や公費による適切な医療を可能とするため指定する」と述べた。28日の閣議で決定する。 日本政府は、世界保健機関(WHO)が23日、「国際的な公衆衛生上の緊急事態」の宣言を行わなかったため、指定感染症と位置付けるのを見送った。 しかし、感染が世界的な拡大を見せており、中国当局も感染力が強まっているとの見解を示していることから方針を転換した。指定感染症になると、患者に対する強制的な入院措置や就業制限などが可能となる。 上海から羽田空