フランスのテロ事件を契機に、共謀罪が亡霊のように再び話題にのぼり、政治家が、あたかも共謀罪があればテロが防げるかのような発言をしています。本当にそうなのでしょうか。私はそうは思いません。 成功したテロ、暗殺事件というものは、警備・公安当局が、事前の情報入手、阻止に失敗した、情報はあったが生かせなかったが故に起きたもので、今回のフランスにおけるテロ事件でも、詳細は不明ですが同様のはずです。アメリカでの9・11テロでも、FBIは、テロの兆候を指し示す情報を掴んでいたものの生かせなかったことが、既にある程度明らかになっています。テロリストにとってみれば、共謀罪があろうが何罪があろうがテロの意図を挫くものではありませんし、事前の情報に基づいて警備・公安当局が動かなければ、共謀罪があっても何罪があってもテロは阻止できません。 では、事前の情報があっても、共謀罪がなければテロは阻止できないのでしょうか
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