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明らかにされている山上徹也容疑者の供述から判断すると、安倍晋三元首相殺害はいまのところ宗教団体に入れ上げた母親による家庭崩壊と破産への恨みに基づくものであり、テロや暗殺と呼ぶべき政治的あるいは宗教的な動機は薄いということになっている。 もっとも、元首相をこの宗教団体=旧「統一教会」(現「世界平和統一家庭連合」)と関連づけて殺害しようと強く決意するためには、両者の間にある政治的で宗教的な背景と歴史とをかなり調べ込む必要があったろう(以下、敬称・呼称略)。 旧統一教会と安倍元首相との「距離」 「世界平和」とか「家庭」とかやわらかい言葉に変名していても、「統一」という単語を残しているこの宗教集団は、かつて合同結婚式や霊感商法で社会問題化し、日本ではオウムが現れるまではカルトの代名詞的な組織だった。70、80年代には「統一教会」教祖文鮮明の提唱する教理「統一原理」を研究するサークル「原理研究会」が
奈良県警奈良西署から送検される山上徹也容疑者=奈良市で2022年7月10日午前8時59分、滝川大貴撮影 奈良市で応援演説中の安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件で、殺人容疑で送検された無職の山上徹也容疑者(41)が生活に行き詰まり、7月に入って銃撃計画の実行を最終決断したという趣旨の供述をしていることが捜査関係者への取材で判明した。今春に仕事を辞め、事件当時は所持金が少なくなってきていたとみられるという。奈良県警は母親が入信した宗教団体への恨みを募らせていた山上容疑者が困窮への不安にも駆られるようになり、銃撃の決意を固めていったとみて当時の生活状況を調べている。 捜査関係者によると、山上容疑者が10代の頃に母親が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に入信。母親が多額の献金をして家庭が崩壊したとして、この頃から教会に強い恨みを抱いていた。さらに、教会を日本に広めたのが安倍氏だと捉え、教会幹部と
複数の男性自衛隊員から受けた「性被害」を告白した五ノ井里奈さん(画像=本人提供)この記事の写真をすべて見る 元女性自衛官が実名・顔出しで、訓練中に受けた性被害をYouTubeで告白したことが話題を呼んでいる。五ノ井里奈さん(22)は、陸上自衛隊に所属していた2021年の6月~8月、複数の上官から集団でセクハラを受けたという。上長に被害を訴えても取り合ってもらえず、自衛隊内の捜査機関に被害届を出しても、検察からは不起訴とされた。現在は検察審査会に不服申し立てをし、結果を待っている。五ノ井さんは、AERA dot.の単独インタビューに応じ、「日常的に起きているセクハラの被害から、残された女性隊員を守りたい」と、自身の受けた体験を語った。 【写真】AERAdot.の取材に応じた現在の五ノ井さんはこちら * * * 五ノ井さんが陸上自衛隊に入隊したのは、2020年4月。小学生の頃から女性自衛官
定例記者会見で、参院選を巡る自身の対応について説明する仙台市の郡和子市長=仙台市役所で2022年7月12日午前11時14分、土江洋範撮影 10日投開票された参院選宮城選挙区(改選数1)では、自民党現職の桜井充氏(66)が5選を果たした。同氏を積極的に支援した仙台市の郡和子市長(65)に対し、敗れた立憲民主党側から恨み節が漏れている。郡氏は市政の運営上、政権与党との関係を重視したい考えだが、もともと自身は野党の支援を受けて市長に初当選。その後も中立姿勢を示してきただけに、立憲側の批判は収まらない。 「あっ郡さん!」「おめでとうございます」。10日夜、郡氏は桜井氏の事務所を訪れると、当選確実の報を受けた桜井氏と笑顔で「グータッチ」した。
安倍晋三元首相が銃撃された現場で銃弾など証拠品を捜す捜査員ら=奈良市で2022年7月13日午前4時54分、望月亮一撮影 安倍晋三元首相(67)が奈良市内で演説中に銃撃されて死亡した事件で、安倍元首相の後方の警護を担当していた警察官が「道路を走る自転車などに気を取られ、容疑者に気づかなかった」と奈良県警などの調査に説明していることが捜査関係者への取材で判明した。1発目が発砲されて初めて山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で送検=の存在に気づいたという。警察庁は警備の問題点などを調査する「検証・見直しチーム」を発足させ、くわしい経緯を調べている。 捜査関係者によると、安倍元首相は近鉄大和西大寺駅前のガードレールに四方を囲まれた場所で演説をしていた。ガードレール内には警視庁から派遣されたSP(セキュリティーポリス)を含む4人の警察官がおり、うち1人が後方を警戒する担当だった。
安倍元首相の殺害事件を受けて旧統一教会に厳しい目が向けられるなか、米紙「ワシントン・ポスト」がその資金源と大物政治家との関係に斬り込んだ。元教会幹部やカルト研究者らに言わせれば、日本はこの世界的教団の富の7割を生み出す「金脈」だという。 霊感商法で儲かる世界帝国 悲嘆にくれる高齢者を狙う訪問販売と、著名な政治家との人脈づくり──世界平和統一家庭連合(旧統一教会)はこの両輪により、数十年をかけて日本を最も当てにできる「金脈」として確立してきた。 教祖・文鮮明が築き上げたスピリチュアルで儲かる世界帝国を研究してきた専門家たちはそう指摘する。 そして今、日本の安倍晋三元首相殺害の容疑者が「特定の宗教団体」に恨みを抱いていたと警察に供述し、旧統一教会が容疑者の母親は信者であると認めたことにより、この国で長らく物議を醸してきた同教会に再び厳しい目が向けられている。 日本の報道によれば、山上徹也容疑者
自民党の安倍晋三元首相(67)が8日、奈良市での参院選の演説中に銃撃されて死亡した事件で、殺人容疑で送検された無職、山上徹也容疑者(41)が、母親が入信していた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に関連し、「自分が安倍氏を襲えば、家庭連合に非難が集まると思った」という趣旨の供述をしていることが13日、捜査関係者への取材で分かった。 山上容疑者は「母親が家庭連合に多額の寄付をし、家庭がめちゃくちゃになった」とも供述。母親は平成10年ごろに入信してから多額の献金を重ねていたとみられ、捜査関係者によると、総額は1億円以上だという情報もある。奈良県警は山上容疑者が長年にわたって家庭連合への強い恨みを募らせていたとみて、母親と家庭連合の関係についても詳しく調べる。 母親は14年8月に破産しており、家庭連合は11日の会見で、破産は把握していたとした上で、献金の状況については「差し控える」としていた。 一
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