英大手金融機関HSBCが、日本で展開していた富裕層向け金融サービス「HSBCプレミア」を終了すると発表した。日本にあるHSBCの6支店で提供されているサービスは段階的に終了していく。 HSBCはすでに日本でのプライベートバンク事業をスイスの金融機関クレディ・スイスに売却すると発表している。これでHSBCは、日本におけるリテール・ビジネスから事実上、完全撤退することになる。 同社は昨年、スチュアート・ガリバー最高経営責任者(CEO)が、年間35億ドルのコスト削減と、アジア地域の不採算事業の整理を行うと明言した。HSBCプレミアのサービス終了は、HSBCのグローバルビジネス戦略に基づく事業再編の一環といえそうだ。日本以外にも、タイのHSBC個人リテール事業もアユタヤ銀行に売却することが決まっている。 「日本のHSBCプレミアも売却を検討していたが、売却先が見つからなかったようだ」(業界関係者)