(2012年9月13日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 年間60億ユーロ規模の欧州連合(EU)と韓国の自動車貿易について相反する主張が展開され、一段と白熱している。 そうした中、これだけは議論の余地がない。現代自動車と起亜自動車は実に素晴らしい危機を謳歌している、ということだ。 縮小する欧州市場で2ケタの販売増 PSAプジョーシトロエン、フィアット、オペル・ヴォクソールなど悪戦苦闘する欧州自動車メーカーが需要の減退を受けて就業日を減らし、工場閉鎖を検討する一方で、韓国メーカー2社は過去最高の販売実績を報告している。 今年上半期に7%縮小したEUの自動車市場では、現代が12%、起亜が25%販売台数を伸ばした。 両社は、景気に抗って好調な業績は、ひとえにスリムな事業モデルと、現代のハッチバック「i30」や起亜のクロスオーバー車「スポーテージ」といった魅力ある新型車のおかげだと主張する。 「現