最近の世界経済の情勢を見ていると、文字通り、日を追うごとに悪化している感があります。アメリカではオバマ政権が史上最大の規模の景気刺激策を発動することが決まりましたが、実際の効果が出てくるのは先になるでしょう。また景気刺激効果を疑問視する見方も根強あります。そうした批判に対してオバマ大統領は「なにもしなければ確実に景気は悪化する」と、大規模な財政出動の必要性を説いています。アメリカ経済の悪化は、日本と同様に輸出依存で成長してきたユーロ圏ににも深刻な影響を及ぼしています。イギリス経済は壊滅的な状況に陥り、ドイツ、イタリア、スペインも厳しいリセッションに陥っています。各国とも懸命に景気刺激策を講じていますが、即効は期待できないでしょう。その中で共通通貨ユーロも危機に直面しているという指摘もあります。今回はユーロ圏の経済見通しとユーロ問題を分析してみました。 金融危機はニューヨークで始まったことか