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ブックマーク / synodos.jp (63)

  • 行き詰まる「サッチャリズム2.0」と若者たちの「社会主義2.0」/『イギリス現代史』著者、長谷川貴彦氏インタビュー - SYNODOS

    行き詰まる「サッチャリズム2.0」と若者たちの「社会主義2.0」 『イギリス現代史』著者、長谷川貴彦氏インタビュー 情報 #イギリス#新刊インタビュー#コービン リーマンショックによる金融危機は、1930年代の大恐慌、1970年代の石油危機に匹敵する「第三の危機」だといわれる。大恐慌は福祉国家をもたらし、石油危機はサッチャリズム(新自由主義)を生み出した。それでは、現在の危機はどのようなシステムを生み出すのか? 「サッチャリズム2.0」が延命するのか、それとも「社会主義2.0」が未来を切り開くのか? 『イギリス現代史』の著者、長谷川貴彦氏に話を伺った。(聞き手・構成 / 芹沢一也) ――かつてイギリスは「ゆりかごから墓場まで」と呼ばれる福祉国家のモデルでした。労働党も保守党も福祉国家を支持していたことから、73年のオイルショック以前は「コンセンサス政治」の時代と呼ばれますね。 「コンセンサ

    行き詰まる「サッチャリズム2.0」と若者たちの「社会主義2.0」/『イギリス現代史』著者、長谷川貴彦氏インタビュー - SYNODOS
    deadcatbounce
    deadcatbounce 2017/12/20
    サッチャリズムの背景に深刻な失業とスタグフがあったことに言及してないのでお察し
  • リベラリストの「偽善」――リベラル国際主義に未来はあるか?/三牧聖子 - SYNODOS

    現代の政治家にとって、口先ばかりの「偽善者」というラベリングは致命的であるようだ。「ポリティカル・コレクトネス」に配慮してばかりの、中身のない美辞麗句はうんざりだという声、人々の苦境と怒りを率直に代弁し、たとえ世界中から排外的だ、非道義的だと罵られようとも、国民の利益だけを追求するリーダーを待ち望む声は、世界各地に広がりつつある。 このような世界で絶賛不人気な主張の1つが、自国の狭い利益だけを追い求めることなく、平和という共通利益を追求しよう、それこそが啓蒙された自己利益(enlightened self-interest)の要請なのだという「リベラル国際主義(liberal internationalism)」である。 史上初の世界大戦が終結した1919年、リベラル国際主義は人々に希望をもたらす新しいアイディアであった。2度の凄惨な世界大戦を経て、人類は、国際政治は軍事力だけがものをいう

    リベラリストの「偽善」――リベラル国際主義に未来はあるか?/三牧聖子 - SYNODOS
  • 「リベラル」は、ほんとうに「うさんくさい」のか?/山本昭宏 - SYNODOS

    近年、「リベラル」という言葉を頻繁に目にするようになった。 その具体的な契機は、2011年3月11日の東日大震災と原発災害だった。以後、脱原発を掲げる社会運動が盛り上がったことは記憶に新しい。さらに、2012年12月に誕生した第二次安倍政権が進めた特定機密保護法・安保関連法制の整備、これに対する反対運動も高揚した。こうした状況で、安倍政権への対抗言説をまとめる言葉として「リベラル」という呼称が使われるようになった。 しかし、この「リベラル」という言葉は、なんとなく使用されるのが常である。そこには、なんらかの共通理解があるはずだが、明確な整理はなされていないというのが現状ではないか。 現代社会において、「リベラル」という言葉はどのような意味を担わされているのか。まずは、その使用法を二つの類型に整理してみたい。 「リベラル勢力結集」というような語り方に代表される使用法が、「リベラル」の第一類

    「リベラル」は、ほんとうに「うさんくさい」のか?/山本昭宏 - SYNODOS
  • 被災地を搾取し被害を拡大してきた「フクシマ神話」――ニセ科学とデマの検証に向けて/林智裕 - SYNODOS

    はじめまして。福島県在住の林智裕と申します。 東日大震災および東京電力福島第一原子力発電所の事故から4年半以上の年月。当にさまざまなことがありました。これからそのことについて、特に今回は震災後に流れたデマがどのように現地を苦しめてきたのかを、少しお話をさせていただこうと思います。 ひとつ最初におことわりしなければなりません。 今回の内容に限らず私が震災について、福島について書く内容は確かに福島の声のひとつではあるものの、決してそれだけが福島を代表するものではないということです。敢えて断定での書き方が多くなりますが、これから書く内容は、福島の全てではありません。 それは発言に自信が無いからではありませんが、私よりも語るにより相応しい当事者がいるからか?と問われれば実は答えに困ります。 その理由として原発事故はその性質上極めて社会問題と深く関わり政治的な要素を含むために、通常の災害ではあま

    被災地を搾取し被害を拡大してきた「フクシマ神話」――ニセ科学とデマの検証に向けて/林智裕 - SYNODOS
  • 戦後賠償――ドイツと日本の違いはどこにある?/石田勇治×飯田泰之 - SYNODOS

    戦争には関わりのない子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない」。戦後70年談話で安倍首相はこのように述べた。70年前、日と同じように敗戦国となったドイツ。彼らは過去の歴史にどうやって向き合ってきたのか。そこから日が学ぶこととは。東京大学大学院・石田勇治教授と経済学者の飯田泰之が語り合う。2015年8月26日(水)放送TOKYO FM「TIME LINE」『過去を克服できたドイツ、できない日』より抄録。(構成 / 大谷佳名) ■ TIME LINE TOKYO FM(80.0MHz)で月~木 19時から放送。多様な価値観、経験を積んだ「言論集団」と共に、様々な出来事・ニュースの「糸」を手繰って、今日という1日の意味を感じるニュース番組。第2、4水曜日は飯田泰之(明治大学政治経済学部 准教授)が担当。生放送終了後、「もう一度聴きたい!」という声に

    戦後賠償――ドイツと日本の違いはどこにある?/石田勇治×飯田泰之 - SYNODOS
  • 東日本大震災、体育館避難所で起きたこと/佐藤一男 - SYNODOS

    東日大震災。 東日全体で21000人もの人が命を失い、または行方不明となりました。私も被災し岩手県陸前高田市米崎小学校の体育館で二ヶ月間にわたり避難所生活をしながら避難所運営を経験しました。 多くの人に助けられ過ごした時間です。この場をお借りして、日中の人に御礼を述べさせていただきます。 来であれば、避難所運営の一例として記録と御礼だけに留めるべきことですが、次の万が一の時のために避難所運営の改善点とご支援をいただいた際に気になった点を記させていただきます。 両親とと一男二女の7人暮らしをしていました。両親とも同じ米崎町生まれで、昭和35年のチリ地震津波の被害も経験しています。は同じ岩手県内でも内陸の一関市生まれなので、結婚するまで津波に対する防災教育を受けずに育ちました。 震災時、子どもは小学校一年の長女と保育園年長組の次女は学校と保育園へ。1歳6ヶ月の長男は自宅でと一緒で

    東日本大震災、体育館避難所で起きたこと/佐藤一男 - SYNODOS
  • SNPの躍進とナショナリズムの脱民族化――国のかたちを再想像するスコットランド/久保山尚 - SYNODOS

    SNPの躍進とナショナリズムの脱民族化――国のかたちを再想像するスコットランド 久保山尚 スコットランド史、スコットランド政策研究 国際 #スコットランド#SNP 2015年5月のイギリス(UK)総選挙で、スコットランド国民党(Scottish National Party = SNP)が議席を6から56に急増させ脚光を浴びた。 過半数以上となる331議席を獲得し政権を組んだ保守党、232議席の労働党に次いで、SNPはUK全体の第三党となっただけではなく、スコットランドにおいては50%の得票率、59議席の9割以上を占める地滑り的勝利であった。 選挙前から世論調査等でSNPが躍進することは予想されていたが、56議席という結果は予想を大きく上回るもので、SNP党首のニコラ・スタージョンも驚きを隠せない様子であった。 SNPの躍進について、日語メディアで様々な解説が行われているが、いずれもロン

    SNPの躍進とナショナリズムの脱民族化――国のかたちを再想像するスコットランド/久保山尚 - SYNODOS
  • マルクスによる自由論の「美しい」解決/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS

    前回から、カール・マルクスの思想を検討しています。 私たちは、リバタリアンの自由論を自己矛盾のないように徹底した結果、能や欲求や情動や肉体などとしての「生身の個人」を主人公とする自由概念に到達しました。その「生身の個人」の望みが、人間の「考え方」──理性、計画、法令、慣習、ルール、評価、価値観等々のあり方──のせいで妨げられることを、「自由の侵害」とみなすべきだということになりました。 前回確認したのは、この立場は、マルクスが、先行するヘーゲル左派哲学やアナーキズム思想から引き継いだ立場にほかならないということでした。特に、ヘーゲル左派のフォイエルバッハは、生身の感性的な人間を主人公とみなしたうえで、社会的な「考え方」(フォイエルバッハのとりあげたケースでは「神」)が、その主人公の自由にならない外的なものになって、かえって生身の人間を抑圧してくることをもって、「疎外だ」と言って批判しまし

    マルクスによる自由論の「美しい」解決/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS
  • 「生身の個人にとっての自由」の潮流の中のマルクス/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS

    ここまでのところで、リバタリアンの「消極的自由」論の内包する自己矛盾について、二点確認しました。ひとつは「個人の言動を縛るのも、意識的でない縛りならOK」とする理屈についてで、もうひとつは「理性ノ自己実現コソ自由ナリとするのは抑圧のもと」とする認識についてです。 第一の論点については、「お上」の明確な意志なんかなくても、フラットな個々人の間の意図されざる縛りあいでも、個人の自由への抑圧になるのではないかという批判が成り立ちます。人身御供の因習でも、「イジメ」や差別でも、主戦論が高まって戦争になるときも、そんなケースはたくさんあります。 よく考えれば、暴君の支配だって、「多くの他者が暴君に忠実だろう」と、軍人や警官を含むめいめいが予想することで、みんなで自分を守るために縛りあって維持されている秩序だと言えます。結局は、フラットな個人間での、因習のような相互束縛と図式は同じです。そうすると、「

    「生身の個人にとっての自由」の潮流の中のマルクス/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS
  • 中露が記録的な経済契約結ぶ――取り引きは人民元とルーブルが中心 / SYNODOSが選ぶ「ロシアNOW」 | SYNODOS -シノドス-

    2015.05.14 Thu 中露が記録的な経済契約結ぶ――取り引きは人民元とルーブルが中心 SYNODOSが選ぶ「ロシアNOW」 中国の習近平主席は8~10日、ロシアを公式訪問。この際、中国の銀行は、ロシアプロジェクトへの融資に関する契約を結んだ。ロシア企業には、中国向けの天然ガスの輸出を拡大し、スホイ・スーパージェット100型機を納入する用意がある。(アレクセイ・ロッサン) 習主席のモスクワ訪問中、ロシア企業と中国企業はいくつもの大型契約を結んだ。どの契約も主に、ロシアのルーブルと中国の人民元建てであると、ロシア通信は伝えている。 プーチン大統領は習主席と会談した後、このように話した。「(ロシア中国は)相互決済におけるルーブルと人民元の幅広い活用を含め、金融分野での協力を強化していく」。また、「今年最初の2ヶ月だけでも、両国の契約における国の通貨の割合は7%を超えた」という。 今回

  • 理性による自己支配という自由概念の恐怖──リバタリアンは消極的自由論に徹しているか?/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS

    理性による自己支配という自由概念の恐怖──リバタリアンは消極的自由論に徹しているか? 松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 経済 #バーリン#リバタリアン ここ数回、流動的人間関係にフィットした政策を支える思想は何かを探るために、最有力のリバタリアン思想を検討しています。リバタリアンは個人の自由を最大限尊重する思想ですが、これまで一般には、困った人を助けるために公的な保障をする政策や、不況対策を嫌う傾向がありました。 しかし私は、この連載前半をまとめた『ケインズの逆襲、ハイエクの慧眼』(PHP新書)の最後にもまとめましたように、手厚いベーシック・インカムで貧困をなくすことや、インフレ目標政策で不況のときには景気拡大策をとることを主張してきました。個人の自由を尊重するリバタリアン的な立場に立ちながら、なおかつこのような福祉政策や不況対策が正当化できる理屈づけはないのでしょうか。そ

    理性による自己支配という自由概念の恐怖──リバタリアンは消極的自由論に徹しているか?/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS
  • ロシア外交のひも解き方――プーチンの「脱欧入亜」政策を論じる/『プーチンはアジアをめざす』著者・下斗米伸夫氏インタビュー - SYNODOS

    ウクライナ問題、野党指導者の暗殺など、ここ一年あまり、国際社会の関心を集める話題に事欠かないロシア。ヨーロッパやアメリカが対ロシア制裁に踏み切る中、日も、再び存在感を増してきたこの隣国との関係を真剣に考える必要に迫られている。こうした近年のロシアをめぐる情勢について、プーチンの「脱欧入亜」政策をキーワードとして解説したのが、昨年12月に出版された『プーチンはアジアをめざす』だ。40年以上にわたってソ連・ロシアを研究し続けてきた下斗米伸夫氏に、直近のロシア情勢やプーチン政権の東方シフトに関してインタビューを行った。(聞き手・構成/向山直佑) ――野党指導者のネムツォフ氏の暗殺や、プーチン大統領のクリミアにおける核兵器の使用に関する発言など、この1・2ヶ月ほどを見てもロシアではいくつも重大な出来事がありましたが、こうした最近の事件に関してはどのようにお考えですか。 ネムツォフ氏とは私自身、昨

    ロシア外交のひも解き方――プーチンの「脱欧入亜」政策を論じる/『プーチンはアジアをめざす』著者・下斗米伸夫氏インタビュー - SYNODOS
  • ピケティ『21世紀の資本』――グローバル化した世界を変革するための「大きな物語」/橋本努 - SYNODOS

    アメリカで五〇万部、日でも発売から約二か月で一三万部売れたという。NHKではピケティの連続講義「パリ白熱教室」が放送され、朝日新聞ではピケティによるコラムの連載が始まった。各種雑誌でも「ピケティ特集」が組まれ、週刊誌『東洋経済』はすでに三度もあやかっている。経済の専門書でこれだけ話題になったと言えば、ミルトン・フリードマンがのローズとともに書いた『選択の自由』(一九八〇年)以来ではないだろうか。約三五年ぶりのベストセラーの誕生である。そこに私たちは何を読み、何を得るべきなのだろうか。 二〇世紀の歴史をざっくり振り返ってみると、経済学の名著はそれぞれの時代にあらたなビジョンを与えてきた。 ケインズ『一般理論』(一九三六年)やポランニーの『大転換』(一九四四年)は、大恐慌(一九二九年)後の世界への対応として、ハイエク『隷従への道』(一九四四年)は全体主義・社会主義への対応として、それぞれ

    ピケティ『21世紀の資本』――グローバル化した世界を変革するための「大きな物語」/橋本努 - SYNODOS
  • 今、ペレストロイカについて――ゴルバチョフ元ソ連大統領の特別寄稿 - SYNODOS

    ソ連では、国と世界を変貌させる改革が始まりました。歴史は、7年足らずというその尺度からすれば僅かな期間をペレストロイカに割り当てました。けれども、それに関する議論は、今も熄んでいません。当時何がそして何故起きたのかを詳らかにし、ペレストロイカを理解すること、これは、今日重要かつ必要である、と私は確信しています。 ペレストロイカは、何よりもまず、20世紀の最後の数十年間に国が直面していた歴史的な挑戦への応えでした。1980年代半ば、国は、自国の発展における困難な時期を歩んでいました。 中央集権化された行政指令システムは、国民の発意を縛り、経済を“拘束服”で抑え、それでもやはり発意を現そうとする人々を罰し、厳しく罰したのでした。 その結果、1980年代初め頃には、わが国の労働の生産性は、先進諸国と比べて、工業においては5分の2、農業においては4分の1となっていました。経済は、軍事化されており、

    今、ペレストロイカについて――ゴルバチョフ元ソ連大統領の特別寄稿 - SYNODOS
  • なぜアベノミクスで庶民の給料は上がらなかったのか?/浜田宏一・安達誠司 - SYNODOS

    今はまだ、一般庶民の名目賃金が顕著に増加し始めるところまでは景気の波及効果が及んでおらず、多くの人がアベノミクスの景気回復効果を実感できていないのは確かであろう。しかし、「アベノミクスで喜んでいるのはお金持ちだけ」「アベノミクスは意味がなかった」というのは明確な誤りである。 アベノミクスによる金融緩和は、投資家の利益を増やす一方、景気回復効果を通して、デフレ時代に最も苦しい思いをしていた経済的弱者である失業者に、雇用の機会をもたらしているからである。 完全失業者数の推移をグラフ化した上の図21を見てほしい。アベノミクス以前で最も失業者数が多かったのは、2011年1月の319万人だった。そして、アベノミクスが始まった2012年11月以降、日の失業者数は如実に減り続けているのである。 具体的には、最も失業者数が減ったのは2014年5月であるが、この時、日の失業者数は、233万人にまで減って

    なぜアベノミクスで庶民の給料は上がらなかったのか?/浜田宏一・安達誠司 - SYNODOS
    deadcatbounce
    deadcatbounce 2015/03/13
    こんな当たり前の話に拒絶反応起こしてるブコメが多くて情けなくなるわ
  • 『21世紀の資本』訳者解説――ピケティは何を語っているのか/山形浩生×飯田泰之 - SYNODOS

    700ページ以上の大作、さらに経済専門書にも関わらず、世界各国で100万部以上を売り上げた『21世紀の資』。現在、空前の「ピケティーブーム」だ。なぜ、こんなにも注目が集まっているのか。そして、ピケティはいったい『21世紀の資』で何を語っているのか。訳者・山形浩生と、経済学者の飯田泰之が語る。紀伊國屋ホールで行われた「ピケティ『21世紀の資』刊行記念 山形浩生×飯田泰之トークショー  訳者解説プラス」より抄録。(構成/山菜々子) 飯田 日は、『21世紀の資』訳者・山形浩生さんにお話を伺います。ピケティ大流行ですね! 米国では50万部売れたそうですが、現在、日ではどのくらい売れているのですか。 山形 7刷か8刷で、13万部売れていると聞いています。 飯田 単価を考えると今世紀でいちばん売り上げた経済専門書になるのではないでしょうか。 山形 そうですよね。僕のところに翻訳しろという

    『21世紀の資本』訳者解説――ピケティは何を語っているのか/山形浩生×飯田泰之 - SYNODOS
  • 核・放射線のイメージ史――3.11後の語りづらさをめぐって/山本昭宏 - SYNODOS

    人気グルメマンガ『美味しんぼ』の「福島の真実編」(『ビックコミックスピリッツ』2014年5月12日・19日合併号)が騒動になったのは記憶に新しい。 問題視されたのは、福島第一原発を取材した主人公が鼻血を出す場面だった。さらに、実在する人物が実名で登場して原発事故後は鼻血を出す人が増えているとの見解を述べる場面や、除染作業が終わっても福島には住めないのではないかと研究者が言う場面もあった。 これらの表現について、政府要人たちが「風評被害を与えることがあってはならない」と発言し、福島県も「人びとに不安と困惑を生じさせる」と声明を出したのである。 『ビックコミックスピリッツ』の編集部は抗議の電話が鳴り止まなかったという。『美味しんぼ』の原作者の雁屋哲は2015年の2月に反論『美味しんぼ「鼻血問題」に答える』(遊幻舎)を出版し、健康被害に関する議論の継続を訴えている。 この騒動が明らかにしたのは

    核・放射線のイメージ史――3.11後の語りづらさをめぐって/山本昭宏 - SYNODOS
  • 中国の中東戦略/三船恵美 - SYNODOS

    従来、中国の中東地域への関心は、もっぱらエネルギー資源の調達、貿易・インフラ整備、労働市場などについてであった。しかし、現在の中国は安全保障、外交、金融など、より広い領域における中東諸国との協力関係を発展させ、中東地域でより重要な役割を果たそうとしている。報告では、まず、習近平体制下の中国外交における中東の位置付けを述べ、続いて、中国にとって拡大している対中東関係における利益について論じる。 1.「新シルクロード」構想における「重要な協力パートナー」としての中東 2014 年 6 月 5 日、「中国-アラブ諸国協力フォーラム(China-arab States CooperationForum)」第6回閣僚級会議において、中東は、「新シルクロード(一帯一路、one belt, oneroad)」構想における「重要な協力パートナー」として位置付けられた。「新シルクロード」構想とは、2013

    中国の中東戦略/三船恵美 - SYNODOS
  • 事前的ルールを選ぶ自由──リバタリアンはハイエクを越えよ/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS

    事前的ルールを選ぶ自由──リバタリアンはハイエクを越えよ 松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 経済 #リバタリアン#ハイエク この連載では、ここ数回、「固定的人間関係がメジャーだった世の中から、流動的人間関係がメジャーな世の中への転換に合わせて、それにフィットした政策を支える思想も転換しなければならない。それは何か。」ということを見ています。新自由主義も第三の道も、それぞれナショナリズム、コミュニタリアニズムという、固定的人間関係にフィットした思想を採用したために矛盾に陥ってしまったのでした。 そこで前回から、流動的人間関係にフィットした思想として最有力の、リバタリアンの思想を検討しています。リバタリアンと言えば、「税金なんか払わないよ」と言っている人たちというイメージが強いのですが、「左翼リバタリアン」と呼ばれる一派は、困った人のために税金をとることを正当化しています。彼ら

    事前的ルールを選ぶ自由──リバタリアンはハイエクを越えよ/松尾匡:連載『リスク・責任・決定、そして自由!』 - SYNODOS
  • イスラム主義と左派――シャルリ・エブド襲撃事件に記して / マイケル・ウォルツァー / 政治哲学 (翻訳 / 高波千代子、吉田徹) | SYNODOS -シノドス-

    イラン革命から35年が経ってなお、宗教復興の時代、今でいえば「ポスト世俗主義」の時代を、左派の人間やこれに賛同する人(多少距離のある人も含め)は、これを理解するのに苦労しており、理解することすらも拒んでいる。私たちは「世界の脱魔術化」を心待ちに、近代化が達成された暁には科学の勝利と世俗主義がもたらされるだろうと信じてきた。その後、私たちはニック・コーエンが記すように「啓蒙主義の教えを忘れて、あらゆる過激な信仰は圧政を生み出す可能性がある」のを目撃するに至った。 今日では、世界のあらゆる宗教が復興の明らかな途上にある。復興を遂げた宗教は、麻薬というよりは、刺激的な興奮剤である。1970年代以降、特にこの10年、この興奮剤はイスラム世界で最も強く効いている。パキスタンからナイジェリア、そしてヨーロッパの一部で、現代のイスラム教は多くの人々、特に男性に多くの影響を与えている。そして、宗教は、その