関東の駄菓子屋などで人気を集めてきた梅の花本舗(東京都荒川区)の「元祖梅ジャム」が昨年末、約70年の歴史に幕を下ろした。 たった一人で作り続けてきた高林博文さん(87)が引退したためだ。鮮烈な酸味が印象的な1個10円の「下町の味」。惜しむ声が広がっている。 梅ジャムは、戦後の混乱の中から生まれた。1945年12月頃、富山県の疎開先から荒川区に戻った高林さんの前には、空襲による焦土が広がっていた。まだ14歳だったが、家族7人の暮らしを支えるため、魚や野菜を路上で売り歩いた。 自転車で区内を回るうち、ふと紙芝居屋が多いことに気づいた。集まった子どもたちに煎餅が飛ぶように売れていく。「煎餅につける甘いものがあれば、受けるんじゃないか。弁当に必需品の梅干しを甘くして……」とひらめいた。 梅干しを煮詰めて甘みや小麦粉を加える。配合を変えては何度も作り直した。47年に16歳で梅ジャムの製造・販売を始め
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