ブックマーク / blog.tatsuru.com (13)

  • 統一教会問題についてのインタビュー - 内田樹の研究室

    ::: ― 安倍首相と統一教会の関係がクローズアップされていますが、内田さんは旧統一教会とのかかわりはありましたか? 内田 統一教会と勝共連合の名を知ったのは1970年代はじめです。でも、名前だけで実体は知りませんでした。学部の頃は新左翼の時代ですから、原理研の活動する余地なんかありませんでした。院生になった頃にはじめて「原理」という名前を学生たちの口から聞くようになりました。勝共連合が60~70年代の全世界的なベトナム反戦運動や、学生運動・市民運動・労働運動、革新自治体の広がりといった「左傾」に対抗するために日韓の極右が連携して作った組織で、岸信介、笹川良一、児玉誉士夫らが絡んでいるということもその時に知ったと思います。 - 先生と統一教会の接点は? 内田 一度だけあります。75年に大学を卒業する時、統一教会から「3週間無料アメリカ旅行ご招待」という案内が来ました。卒業生全員にばらまいた

    death_yasude
    death_yasude 2024/07/08
    この手のインテリが素直に知らなかったっていうのすごい偉いな
  • 『東京ミドル期シングルの衝撃』書評 - 内田樹の研究室

    人口減問題について語る人たちは、マンパワーの不足やマーケットのシュリンクや年金や医療制度の持続可能性について話すけれど、ほんとうにシリアスなのは「高齢期に入って社会的に孤立化したシングルのアンダークラス化」にある。書はそのタブーを正面から取り上げた例外的な仕事である。 「アンダークラス」というのは「ワーキングクラス」のさらに下に位置する、生活保護なしでは暮らしていけない最貧困層のことである。差別と排除の対象となり、社会の底辺に吹き溜まる閉鎖集団である。 日でも「高齢者アンダークラス」がこれから大量に出現する可能性がある。政治家も官僚もメディアもこの問題から目を背けてきたが、高い確率でこれからの日社会はそういう集団を抱え込むことになる。いまミドル期(35歳~64歳)にあるシングルたちは遠からず高齢期シングルとなる。今のまま何の対策も講じずに放置しておけば、いずれ日社会は貧しく、孤独で

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    death_yasude 2024/06/28
    20も若い元教え子と再婚した男が書いてると考えると思うところあるな
  • パワークラシーの国で - 内田樹の研究室

    若い経済学者が高齢社会対策として高齢者の「集団自決」を求めた発言がニューヨークタイムズに大きく報じられた。 「炎上」発言をしたイエール大学助教の成田悠輔氏について、記事は「米国の学界ではほとんど無名だが、日SNSでは、その極端な見解のせいで、老人支配で割りをっていると思っている不満な若者たちを中心に数十万のフォロワーを獲得し」、「社会的禁忌を嬉々として破ることで熱狂的な視聴者を獲得してきた日の扇動者の一人」と紹介していた。 記事を読んでいささか考え込んでしまった。日社会を「老人支配(gerontocracy)」と呼ぶのは果たして適切であろうかと思ったのである。 確かに日社会には「権力を持つ老人たち」がはびこっていて、若い人たちのキャリア形成を阻んでいるのは事実である。だが、他方には圧倒的多数の「権力を持たない老人たち」がいる。彼らは支配され、収奪され、権利を軽んじられる側にとど

  • ある共産党員への手紙 - 内田樹の研究室

    共産党員で、私のの愛読者でもあるというSさんという方から手紙を頂いた。松竹伸幸さんの「共産党党首公選」をめぐる論争で私が松竹さんの行動を支持していることについてである。共産党の党規約はよくできていて、党運営も民主的であるのだから、松竹さんは「意見があるなら、党内でドンドン発言しなさい」という『しんぶん赤旗』の読者投書を引いて、私の行動をやんわりと批判するものだった。それに対してこんな返信をした。 Sさま はじめまして、内田樹です。 お手紙と投書拝見しました。ご指摘ありがとうございます。 松竹さんの件については、実は僕も困惑しています。 僕は非党員ですから、共産党の党規約というものがどんなものだか知りません。共産党の党内民主主義の実相についても存じ上げません。 松竹さんは現役の共産党員であり、長く党中枢にいた人で、僕が実際に存じ上げて、人間を信頼している方ですので、その方から「党首や党幹部

    death_yasude
    death_yasude 2023/03/31
    ジジイの癖にピュアすぎじゃねえ実際のところ民主的に投票で代表を決めようってなった時に自民党の影響を排除するの不可能だと思うけど俺が党員なら外部勢力の金つまんで選挙を戦う誘惑に勝てないけどね
  • ドイツのあるジャーナリストの日本論 - 内田樹の研究室

    ドイツのある新聞の東京特派員が過去5年間の日の政府と海外メディアの「対立」について記事を書いている。 安倍政権の国際的評価がどのようなものかを知る上では貴重な情報である。 でも、日国民のほとんどは海外メディアが日をどう見ているのかを知らない。 日のメディアがそれを報道しないからである。 しかたがないので、私のような門外漢がドイツの新聞記者の書いたものをボランティアで日語に訳して読まなければならない。 このままでは「日で何が起きているのかを知りたければ、海外のメディアの日関連記事を読む」という傾向は止まらない。 そんなことまで言われても日のジャーナリストは平気なのか。 「ある海外特派員の告白 5年間東京にいた記者からドイツの読者へ」 Carsten Germis さて、荷造りも終わった。ドイツの日刊紙Frankfurter Allgemeine Zeitungの特派員として東

  • 共感にあらがえ - 内田樹の研究室

    はじめて永井陽右君に会ったのは朝日新聞のデジタル版での対談だった。もう3、4年前だと思う。ひさしぶりに「青年」というものに出会った気がした。デジタル版だったので1時間半くらいの対談内容がそのまま掲載された。それを再録しておく。 永井:私は仕事としてテロ組織から降参した人のケアや社会復帰の支援などをやってきました。しかし、国際支援の分野での対象者や対象地に関する偏りがどうも気になっていて。難民だとか子どもだとかそういう問題になると情動的な共感が生まれるのに対して、「大人で元テロリストで人殺しちゃいました」とかだと、それがまるで真逆になる。抱えている問題が同じだとしても、「なんでそいつまだ生きてるんですか?」て話になってしまう。そこが問題意識としてもともとありました。 今の日社会をみると、共感がすごくもてはやされていて、その状況に違和感を持っています。ただ同時に、「共感」の欠点を自分のなかで

  • 安倍政権の7年8カ月 - 内田樹の研究室

    安倍政権7年8カ月をどう総括するかと問われたら、私は「知性と倫理性を著しく欠いた首相が長期にわたって政権の座にあったせいで、国力が著しく衰微した」という評価を下す。 日は今もGDP世界三位だし、軍事力でも世界五位の「大国」である。国際社会の中では「先進国」として遇されているし、米国の東アジアにおける最も信頼できる同盟国であるという評価も安定している。けれども、日が「あるべき国際社会」を語り、その実現に向けて指導力を発揮することを期待している人々は国内外を探しても見当たらないし、経済的成功のための「日モデル」や、世界平和の実現ための「日ヴィジョン」を日政府が提示するだろうと思っている人もいない。これだけの「国力」がありながら誰も日にリーダーシップを求めていない。そのことに、われわれはもっと驚くべきだと思う。 どうして国際社会は日にリーダーシップを求めないのか? それは日人が「

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    death_yasude 2020/08/29
    研究者としてはともかく文筆家としては文句なしに一流だわ自称左翼のくせにBMW乗り回してるプチブルでも許せる
  • コロナ後の世界 - 内田樹の研究室

    『月刊日』にロングインタビューが掲載された。「コロナ後の世界」について。 ■「独裁か、民主主義か」という歴史的分岐点 ―― 世界中がコロナ危機の対応に追われています。しかしたとえコロナが収束しても、もはや「元の世界」には戻らないと思います。内田さんはコロナ危機にどんな問題意識を持っていますか。 内田 新型コロナウイルス禍は、これからの世界のあり方を一変させると思います。「コロナ以前」と「コロナ以後」では世界の政治体制や経済体制は別のものになるでしょう。 最も危惧しているのは、「新型コロナウイルスが民主主義を殺すかもしれない」ということです。こういう危機に際しては民主国家よりも独裁国家の方が適切に対処できるのではないか・・・と人々が思い始めるリスクがある。今回は中国が都市閉鎖や「一夜城」的な病院建設や医療資源の集中という、民主国家ではまず実施できない政策を強権的に下して、結果的に感染の抑制

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    death_yasude 2020/04/22
    中国を独裁と表現するのは西洋的なものの見方から抜け出せてない気もする
  • 比較敗戦論のために - 内田樹の研究室

    2019年度の寺子屋ゼミは「比較敗戦論」を通年テーマにすることにした。 どうしてこのようなテーマを選ぶことになったのか。それについて姜尚中さんとのトークセッションで語ったことがある。 そのときの講演録を再録しておく。講演があったのは2016年 今回の「比較敗戦論」というタイトルは、問題提起という意味でつけました。特に僕の方で用意した結論があるわけではありません。ただ、歴史を見るときに、こういう切り取り方もあるのだというアイディアをお示ししたいと思います。 「比較敗戦論」という言葉は『永続敗戦論』(太田出版 二〇一三年)の白井聡さんと対談をしまたときにふと思いついたのです(この対談はその後、『日戦後史論』(徳間書店、二〇一五年)というにまとまりました)。 『永続敗戦論』での白井さんの重要な主張は「日人は敗戦を否認しており、それが戦後日のシステムの不調の原因である」というものでした。「

  • 北方領土について考える

    大学院のゼミでは北方領土問題が論じられた。 ゼミでこの問題を論じるのは、20 年間大学にいてはじめてである。 沖縄基地問題についての論及回数とは比較にならない。 南島とくらべてそれだけ扱いにくい論件だということなのかもしれない。 学生たちがこの論件を忌避する理由の一つは、たぶんこの問題をリアルかつクールに分析することに対して、きわめてパセティックな「抑圧」がかかるせいである。 領土問題になると、国民国家の成員たちはどの国でもすぐに熱くなる。 「国境線については絶対譲歩するな」という言説が幅をきかすのはどの国でも同じである。 「国境線を譲歩しても、隣国との友好関係を構築するほうが国益にかなう」というタイプの議論をする人間は袋だたきに遭い、うっかりするとテロリストの標的になる。 国境線を少しでも拡げた政治家は「英雄」ともてはやされ、国境線を少しでも失った政治家は「売国奴」と罵られる。 それは古

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    death_yasude 2018/12/21
    サイトのデザイン変わってて内田樹だと最後まで気づかなかった
  • 内田樹の研究室

    ローカリズム宣言 地方移住のための情報誌「TURNS」で2年間ほど連載していたインタビューを採録しました。グローバル資主義の終焉、少子高齢化による過疎化と限界集落化という現実を踏まえて、「地方移住・帰農・山河の回復」というオルタナティブについて提言をしております。 昨日うかがった話では、地方移住支援のためのある NPO の窓口を訪れた人は去年一年で 25,000 人、10 年前の 10 倍にのぼるそうです。半数以上が 20 代 30 代とのこと。 この趨勢はもう止まることがないでしょう。 デコ/2017-12-07 変調「日の古典」講義 安田登さんと二人であちこちで行った対談の集成。話題は『論語』から能楽まで多岐にわたります。安田さんが何か驚くべきことを言うとこちらも負けじとさらに驚くべきことを言い、安田さんがそのような挑発を受け流すはずもなく、さらに驚くべき話で切り返す・・・という悪

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    death_yasude 2017/08/13
    清貧を説くのに愛車はBMW
  • 国旗国歌と公民教育 - 内田樹の研究室

    橋下徹府知事率いる大阪維新の会は「君が代斉唱時に教員の起立を義務化する条例案」を今月の府議会に提出する。 府教委はこれまで公立学校に対しては「教育公務員としての責務を自覚し、起立し斉唱する」ことを文書で指示してきた。この三月には卒業式の君が代斉唱時に起立しなかったとして、公立中学教諭が戒告処分を受けている。 維新の会は「思想信条の問題ではなく、従来の教委の指導を遵守するように求める条例である」と説明している。府知事は、教育公務員が教委からの指示に従わないのは業務命令違反であり、今後とも指示に従わないというのなら辞職すべきであるという、さらに強い態度を取っている。 国旗国歌問題については、これまでも何度も書いてきた。私が言いたいことはいつも同じである。 国旗国歌は国民国家の国民的統合の象徴である。 そうであるなら、ことの順番としては、まず「自分が帰属する国民国家に対する、静かな、しかし深く根

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    death_yasude 2011/05/18
    学校教育は国民皆兵制度の残滓。国旗国歌云々の以前に消えてなくなれ
  • 増子化対策 - 内田樹の研究室

    共同通信の取材。 テーマは少子化・未婚化・婚活。 同じテーマで何度もしゃべっている。 同じことを何度も書くのも疲れるけれど、基的なことなので、繰り返す。 「少子化問題」というものは存在しない。 例えば、新石器時代に「少子化問題」というものは存在しなかっただろう(その時代に生きたことがないので想像だが)。 その時代の集団において、「最近、みんな結婚しないし、子供が生まれないのはまことに困ったことだ」というような問題があったとは思えない。 そんな問題をかかえた集団は数世代で(はやければ一世代で)消滅してしまったはずだから、そもそもそれが「問題」として意識される暇さえなかった。 「親族を形成する」というのは人間が人間である基礎条件の一つだからである。 それは「労働する」とか「言語を話す」ということとほとんど同レベルの「当為」である。 「最近、みんな労働ないので、困ったものだ」というような悠長な

    death_yasude
    death_yasude 2009/09/14
    オカルトだなw内田樹以外だったらボッコンボッコンだろ。合成の誤謬つーこともありえるから、ミクロの判断の積み重ねが全体の最適になるともかぎらんだろうに
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