「高速道路無料化」「子ども手当て」など、わかり易いインパクトを持つ経済政策を次々に打ち出してきた民主党政権。当初から指摘されていた「財源不足」が大きな障壁となり、各々の政策は着地点を求めて手探りの前進、あるいは後退を続けている。そんななか、「よく知らなかったけど、実際のところ効果はどうなの?」と注目を集め始めたのが、これまで目玉政策の陰に隠れていた「農業者戸別所得補償制度」と「公立高校の授業料無料化」である。これらの政策は、景気に対してプラスに作用するのだろうか? 改めて考察してみよう。(取材・文/友清 哲) 一定の成果を挙げる経済政策だが 財源不足の障壁はやはり大きい 内閣府の景気ウォッチャー調査によれば、1月の街角景気は2ヵ月連続で改善されたという。これはタクシー運転手や小売店への調査に基づく、文字通りの「街角」計測である。まだまだトンネルの出口は見えないものの、一筋の光明ではあるだろ