ペンシルバニア大学心理学教授の筆者は、「おまえは天才じゃない」と厳しく育てられましたが、別名「天才賞」とも言われる「マッカーサー賞」を受賞しました。その理由は、「人生でなにを成し遂げられるかは、生まれ持った「才能」よりも、「やり抜く力」(「情熱」と「粘り強さ」から成る)によって決まる可能性が高い」と突き止めたことでした。才能よりもグリット(やり抜く力)が重要であることを科学的に明らかにし、また、それは変化することも分かってきているということです。私は先にTEDスピーチで筆者の主張を聞き興味をもちましたが、本書ではその際の反響も紹介されています。 ●Part1「やり抜く力」とは何か?なぜそれが重要なのか 【第1章】「やり抜く力」の秘密 米国陸軍士官学校やスペリングコンテスト等で最後まで残った人達は「やり抜く力」が強く、「外向性」「情緒の安定」「誠実性」等の他の非認知能力はそれほど関係のないこ