サイバーセキュリティに携わる人で、彼の名を聞いたことがない人はいないでしょう。名和利男(なわ・としお)さん。サイバーセキュリティのスペシャリストであり、日本における先駆者の一人です。 名和さんの社会人としての最初のキャリアは自衛隊。湾岸戦争をはじめとする激動の90年代を自衛隊で過ごすなかで、サイバー攻撃の脅威にいち早く気付き、セキュリティに向き合い続けてきました。ときに絶望を感じながらも、それでもキャリアをサイバーセキュリティに捧げる。その根底にあるものと、これまでの仕事の遍歴を、名和さんとともに振り返りました。 名和利男さん:高校卒業後、海上自衛隊に入隊。その後、航空自衛隊に再入隊し、業務のなかでサイバーセキュリティに関わるように。2003年に自衛隊を退職以降は、民間からサイバー脅威と戦う道を選ぶ。現在はサイバーセキュリティ研究所の上級分析官を務めつつ、数多くの組織にセキュリティアドバイ