米IBMは9月15日(現地時間)、量子力学の原理を利用して効率的に計算できる「量子コンピュータ」の開発ロードマップを公開した。2023年末を目標に、1000量子ビットの大型量子コンピュータの開発を目指すとしている。 量子コンピュータの計算性能は、量子ビット数、エラー率、計算可能時間(コヒーレンス時間)などが指標とされる。IBMは2000年代半ばから量子コンピュータの研究を始め、19年には27量子ビット、20年9月には65量子ビットの量子プロセッサ「Hummingbird」を公開している。 Hummingbirdでは8つの量子ビットの状態を読み出す配線を1本にまとめることで、配線を効率化。これにより、より多くの量子ビットを搭載するに当たって必要な配線数も減らせるとしている。同年には27量子ビットながら、同社が提唱する量子コンピュータの計算指標「量子ボリューム」(QV)で過去最高の64を達成し