この本の内容 優等生の女子大生エスターが深い挫折を味わったのはNYでのひと夏の体験だった。30歳で自殺したピュリツァー賞詩人の自伝的小説。少女版『キャッチャー・イン・ザ・ライ』とされる名作。 著者 シルヴィア・プラス (プラス,シルヴィア) 1932年、アメリカ生まれ。スミス女子大学を卒業後、ケンブリッジ大学に留学。1960年、詩集The Colossus を発表し詩人としての揺るぎない地位を獲得するが、1963年、30歳で自死。 青柳 祐美子 (アオヤギ ユミコ) 1970年、横浜市生まれ。脚本家、翻訳家。上智大学比較文化学部卒業。NHK連続テレビドラマ「こころ」をはじめとして、「理想の結婚」「スウィートシーズン」「DCU]などの脚本を執筆。 この本の感想をお寄せください 本書をお読みになったご意見・ご感想などをお気軽にお寄せください。 投稿された内容は、弊社ホームページや新聞・雑誌広告
牛飼いの若者が天の川で水浴びをしている織姫を見初め、着物を隠してしまう。それがきっかけで結婚し、子供も生まれたのに神様に仲を引き裂かれる。ふたりが遊んでばかりで働かなくなったというのが一般に知られている話ですが、この絵本は神様が仲のよさを羨んで意地悪をするというのが違っています。 そんなに絵本を読まずにきたのですが、色合いがとても上品で子供の頃はよく見返していました。 今回あげた順位は読んだ年代順です。『古事記』は小学生の頃、子供向けにアレンジされたものを読んだのが最初です。出てくる神様が人間臭いのと、古文のリズムが自分にあっていたのでしょうね。高校生になって文庫本の『古事記』を再読したときには夢中になって読みふけりました。 『古事記』や『日本書紀』は、天皇家が豪族氏族を束ねていく中で集めた各地の神話を編んだもの。神話の管理が政治的な行為だったわけですが、そこまで考えなくても読み物として面
在日コリアンへのレイシズムはどのような特性をもっているのか。『レイシズムを解剖する』は博士論文をもとにした学術書ながら、大きな注目を集めている。「古いレイシズム」と「新しいレイシズム」とはなにか。インターネットとの関連性は? 著者である高史明さんにお話をうかがった。(聞き手・構成/山本菜々子) ――在日コリアンへの偏見について扱おうとおもったきっかけはなんですか。 ぼくは、名前が在日コリアンっぽいので、子どものころに、在日を差別するような言葉で罵られることがありました。当時の一般的な感覚としては「在日に対する差別なんかない」という建前が共有されていましたが、ぼくの実感としてそんなことはありませんでした。 また、親が転勤族で、関西の都市に引っ越した時に「よそもの」として扱われるようになりました。特殊な問題を抱えているから排斥されるのではなく、「よそもの」であることだけで排斥される力が働くと幼
福島泰樹 著 佐中由紀枝 挿画 四六判変型・上製 344頁 定価:2,200円(本体2,000円) 978-4-7949-6917-0 C0092 〔2016年1月〕 生と死が激しく交錯した時代 108人への哀悼歌で刻む、若き昭和の姿 歌人の福島泰樹が、108名の心に深く残る友とその時代を歌とともに綴る。生と死が激しく交錯した幼年期、血を流して戦った青春の60~70年代。圧倒的なリアリティが交錯する昭和という時代を、さざなみのように呼び寄せる亡き人々の残像……。死者への追憶が、時代の記憶を烈しく炙り出し、現在の生を鋭くさせる。歳月の荒野に点々と灯る、108の挽歌とエッセイ。 【本書に登場する人々】 立松和平 岸上大作 中井英夫 武田泰淳 辺見じゅん 吉本隆明 横山やすし 高橋和巳 清水昶 勝新太郎 塚本邦雄 たこ八郎 中上健次 加藤郁乎 郡司信夫 干刈あがた 大岡昇平 野間宏 片岡千恵蔵
ある種の読書がシミュレーションなら、これは人生の、それも自分の人生の「手遅れ感」の予行演習になる。若い人こそ読んで欲しいが、分からないかも。歳経るごとにダメージ増、over 40 からスゴ本。 この感覚は、カフカの『掟の門』。かけがえのない人生が過ぎ去って、貴重な時が自分の手からこぼれ去った、あの「取り返しのつかない」感覚に呑み込まれる。 大事なことは、これから始まる。だからずっと待っていた。ここに来たのは間違いだから、本気になれば、出て行ける。けれど少し様子を見ていた。習慣のもたらす麻痺が、責任感の強さという虚栄が、自分を飼いならし、日常に囚われ、もう離れることができない―――気づいたらもう、人生の終わり。 カフカの再来と称されたブッツァーティは、『神を見た犬』でも示すとおり、寓意性の高い幻想譚を描く。物語の面白さにうっかり釣り込まれると、極めて当たり前の、普遍とも言えるメッセージを突付
結論を一言にすると、「イミテーションはイノベーションを加速する」。 模倣が創造を促すといえばその通りだろう。だが、世間一般の通念は違う。音楽や映像、書籍や製薬などの業界を見る限り、著作権や特許権でコピー禁止の「常識」が形作られている。クリエイターの努力が簡単にコピーしていいのなら、誰もわざわざ新しいものを創ろうとしなくなり、最終的にはその産業が壊滅してしまうという懸念が背景にある。 本書はこの「常識」に異議申し立てをするものだ。ファッション、アメフト、料理、金融、音楽といった分野に目を向け、コピーがイノベーションを促進しているだけでなく、成長の鍵となっている証拠を次々と指摘する。この事例が面白い。単なる反証ではなく、それぞれの歴史的経緯を踏まえながら、どのように折り合いをつけてきたかを解き明かす。 たとえばファッション。メジャーブランドが新作を発表すると、すぐさま模造品が出回るが、そうした
トップニュース“揚げ物”弱小野球チームの“本気プレイ”がシュールすぎる! 大人がハマる絵本『ぼくらはうまいもんフライヤーズ』 『ぼくらはうまいもんフライヤーズ』(岡田よしたか/ブロンズ新社) 赤い野球帽をかぶったエビフライとアジフライが、「やきゅうやれへんか?」と空き地で声をかけます。集まってきたのは、オニオンリングにフライドチキン、イカリングにフライドポテトにコロッケ。そう、みんな「揚げ物」。『ケチャップマン』(鈴木のりたけ)をはじめ、大人の心にも響くシュールな絵本が人気のブロンズ新社から発売された『ぼくらはうまいもんフライヤーズ』(岡田よしたか)は、揚げ物ばかりの野球チーム「うまいもんフライヤーズ」が、隣町のチームとの試合に向けて野球の練習に励むという、言うならば「食べ物スポ根」絵本なのです! その練習風景は、すこぶるシュール。イカリングがボールを受けようとしたらボールが穴を通り抜けて
特にハッシュタグがついてない補足ツイは私は見落とすと思うので、私に紹介ツイートか書籍情報のURLを添えてリプライください。 視覚過敏対応デコレーション版はこちら。>http://togetter.com/li/940632
刊行した「霊性の震災学」に込めた思いを語り合う学生たち。金菱教授(左)がそばに立ち耳を傾ける=仙台市泉区の東北学院大 数多くの命を奪った東日本大震災について、東北学院大(仙台市)の学生らが、「死生観」を主題に向き合った。被災地でのフィールドワークを基に、これまで忌避されがちだった「震災死」を真正面から捉え、論考を書き上げた。論考は「呼び覚まされる 霊性の震災学 3.11生と死のはざまで」(新曜社)と題する本にまとめ刊行された。 論考を書いたのは教養学部地域構想学科の金菱清教授(社会学)ゼミの4年生7人。2014年4月から約1年間かけて調査や取材を重ねた。 「被災地支援のボランティアに参加するなどしてきたが、震災による死を正視してこなかった面がある。きちんと向き合おうということになった」。ゼミ長の菅原優さん(22)=栗原市出身=は一連の取り組みに込めた思いを語る。 菅原さんは名取市の閖
「世界のサブカルチャー」という私が編集を担当した本が刊行されました。 今日デブサミでid:TAKESAKOアワーを見た帰りに立ち寄った書店にもちゃんと積んでありました。 周囲の本を見ればわかるようにこの書店では「サブカル」コーナーに並べていただいていますが、書店によっては「アート」や「PC書」のコーナーに置かれているようです*1。 とはいえ売り場がハッキリしないということは、つまり分類が難しい本ということになりますでしょうが、確かに私がいままで担当させていただいた本の中でもピカイチに説明しようがない本になりました。こうして宣伝文を書こうとしていてもいったいなんと書き出せばよいものか…。 世界のサブカルチャー (NT2X) 作者: どどいつ文庫伊藤,ばるぼら,福井康人,野中モモ,みち,タブロイド,屋根裏,タコシェ出版社/メーカー: 翔泳社発売日: 2008/02/07メディア: 単行本(ソフ
国難来(こくなんきたる) 後藤新平 鈴木一策=解説 いまこそ、後藤新平の声に耳を傾けるべき時だ 1924年3月5日、67歳の後藤新平が東北帝国大学でおこなった「国難来」の演説。機能しない国際・国内会議、第二次世界大戦の予感、米国と中国で高まる排日の動き、国内政治の腐敗と堕落を「国難」と断じ、国民と政治家がお互いを信じて立憲政治の真髄を実現せよという渾身の訴えは、現在の日本と日本を取り巻く状況を予見したかのようである。 いのちの森づくり――宮脇昭自伝 宮脇 昭 『日本植生誌』に至る歩みと、森づくりの軌跡 「いのちの森づくり」を掲げて、未来のため、いのちのため、九千年先まで見すえた植生調査と植樹に、世界を飛び回って活躍されてきた植物生態学者、宮脇昭さん。『神奈川新聞』好評連載自伝(2013~14年)と、一志治夫氏による「詳伝年譜」、そして2008年の本田財団での講演「日本の森を蘇らすため、今私
「天皇学」入門ゼミナール 所功 著 従来の「天皇史」から新たな「天皇学」への入門講座!! ■歴代の天皇は皇祖神の子孫と伝えられ、日本史上で政治的にも文化的にも大きな役割を果たしてきた。戦後教育の中で“天皇”という存在への問いは消えてしまったが、“天皇”を論じることなくして日本の歴史はない。 ■歴代天皇の主要な実績を平易に解説し、また最新の研究を補注し、補論では全天皇の略伝を紹介する“決定版の入門書”で、多様な「天皇学」への道を拓く。 玉井義臣の全仕事 あしなが運動六十年(全4巻・別巻一) Ⅲ あしなが育英会の誕生と発展 1994-2024(第2回配本) 玉井義臣 著 生涯を遺児救済に捧げた創始者 交通事故・災害・病気・自死などで親を喪った遺児たちの進学と生活を、街頭募金と寄付金で支える「あしなが運動」を、創始者・玉井義臣の仕事から描く集大成。 交通遺児育英会から「あしなが育英会」を出発させ
この本には、「お母さん、お母さん、今日、宿題やっていかなかったんだけど、田中先生、全然怒んなかったんだよ」という子どものセリフが出てきます。この言葉には、宿題のことはあまり意味をなさず、「田中先生は優しいから好き」という気持ちがこめられているのだと書かれています。 なぜこんな風に子どもがまどろっこしい言葉を使うかというと、「子どもに代表される社会的弱者は、他者に対して、コンテクストでしか物事を伝えられないからだ」そうです。ここでいうコンテクストとは、前回、前々回のレビューでも出てきましたが、ひとりひとりの言葉の使い方の違い、あるいは一つの言葉から受けるイメージの違いのことです。 この一文を読んで、自分のことを振り返りました。私自身は、今でこそ言いたいことを言えるようになりましたが、その昔は、なかなか思ったことが言えませんでした。もちろん、OLとして働いていたときは、周囲の女性の同僚よりも言
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