元経団連会長の故土光敏夫氏が理事長を務めた学校法人橘学苑(横浜市鶴見区)が運営する中高一貫校で、非正規雇用の教員の雇い止めが相次ぎ、大量の退職者が出ていることが、学校関係者への取材で分かった。学苑側は昨年度までの六年間で七十二人が退職したとしている。一方、複数の学校関係者は「より多くの仲間が職場を去った」と主張、退職者は百二十人近いと訴えている。 改正労働契約法には、非正規労働者の雇用安定を図るため、有期契約が五年を超えれば無期に移行できる「無期転換ルール」がある。私立校教員も対象。私立の労働問題に詳しい労働組合関係者は「非正規の使い捨てとも呼べる状況。無期転換ルールの趣旨に反している」と指摘している。