忘れられた「バブル期の寵児」 1985年頃から始まったバブル期は多くのバブル紳士を生んだ。その中の代表的な例を一つ挙げるとしたら高橋治則だ。ちなみに彼は東京オリンピックの受託収賄事件で逮捕された高橋治之の実の弟である。 高橋治則は日本航空で8年間、サラリーマン生活を送った後、電子周辺機器商社「イ・アイ・イ・インターナショナル(EIE)」の副社長になる。雑貨商といってもいい程度の会社だったが1983年、高橋治則は38歳の時にEIEの社長となると、これを受け皿に日本長期信用銀行(以下長銀)から融資を引き出して事業を急拡大させる。日本やアジアの不動産を次々に買収し、膨れ上がった総資産の額は1兆円超。翻弄された長銀は最後には破綻にまで追い込まれた。バブル期に長銀とともに事業を急拡大させ、長銀とともに姿を消した。 戦後日本の産業育成を担い高度成長をけん引してきた長期信用銀行の一画にあった名門、長銀が
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