産経新聞に辛口コラムを連載し始めてから久しい。十数年前、文化面の匿名コラム「斜断機」にデビュー、その後「断」「断層」、そして当欄へ。この間、ひとつの動作に注目してきた。 新内閣が誕生すると、新閣僚が官邸で記者会見に臨む。会見場には国旗が掲揚されている。登壇時と降壇時、閣僚が国旗に敬礼するか。組閣のたびに、チェックし、産経紙上で報告してきた。 総理を筆頭に閣僚が次々欠礼した福田康夫内閣など、自民党政権下も多数の閣僚が国旗に欠礼した。正しく敬礼したのは半数未満。この国の大臣は就任早々、ぶざまな姿をさらし続けてきた。宮中での認証式でも、天皇陛下より早く頭を上げた。臣下としてあるまじき非礼である。 象徴への欠礼は、彼らが奉仕すべき国家への非礼にほかならない。自衛官なら、法令違反に当たる。そう組閣の度に、新閣僚を名指しで非難してきた。 さて、菅直人内閣はどうか。なんと、総理を筆頭に、全閣僚が登壇時、