「ブクログ」や「NetGalley」でランキング1位を獲得するなど、読書家から高く評価された小説『死にたいって誰かに話したかった』に共感の声が寄せられている。 あたたかい家庭がほしいと願うが、恋人どころか友人もできず空回りばかりしている女性が、悩みを共有できる人を求めて「生きづらさを克服しようの会」を発足し、そこに集った「普通」に生きられない人たちと、悩みながらも不器用に前進していく物語だ。 現代人が抱える「生きづらさ」を描いた本作の著者は、2005年に第4回「女による女のためのR-18文学賞」大賞を受賞して作家デビューした南綾子さん。現在42歳、就職氷河期世代で、能力主義や成果主義に縛られていたという南さんに、生きづらさの要因や絶望的な孤独に追い詰められる背景、そして「成長」や「努力」といった形ではない、穏やかに過ごすための提案を語ってもらった。 ■生きづらさの影にあるのは、コミュニティ