昨今、世間を騒がせている「ブラック企業」の特徴の一つに「低賃金」があるが、このほどハーバード大学の経済学者によって、「貧困は人の認知能力を低下させる」という趣旨の研究が報告された。 貧困状態は、毎晩の徹夜作業並みに認知力を下げる 研究はハーバード大学の経済学者であるSendhil Mullainathan氏を中心にして行われた。研究チームは、アメリカとインドで2種類の研究を実施。同氏は、一連の研究結果を受けて、「貧困でいることは、毎晩に及ぶ徹夜作業をしているようなものだ」という独特の言い回しで、貧困状態と認知力低下の関係性を表現している。 金銭的不安が喚起されると、貧困層はIQテストのスコアが悪くなる 1つ目の調査は、アメリカ・ニュージャージーのショッピングモールで実施した。 400人の買い物客(平均生活収入は7万ドルで、最も低い人で2万ドル)を半分に分け、上位を「金持ち」グループ、下位を