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ブックマーク / eulabourlaw.cocolog-nifty.com (13)

  • 再掲:「家事使用人の労働基準法」@『労基旬報』8月25日号 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    昨日、東京地裁で下された判決が、75年前に作られた労働基準法の意外な空隙を明らかにしました。 https://www.sankei.com/article/20220929-ZLQI2VHQJNJBHEAZ63ZRUUSJWY/ 平成27年、業務後に急死した家事代行兼介護ヘルパーの女性=当時(68)=を巡り、労働基準法が適用されない「家事使用人」との理由で労災と認めなかった渋谷労働基準監督署の処分は不当として、夫(75)が国に取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁は29日、請求を棄却した。 家事使用人は、個人の家庭から指示を受けて家事をする者とされ、労基法上は労働者とみなされない。 片野正樹裁判長は判決理由で、女性が東京都の訪問介護・家事代行サービス会社から利用者の家庭に派遣され、介護や家事に従事したが、家事に関する雇用契約はこの家庭と結んでおり、会社の業務とは認められないと指摘。女性は家

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    dlit 2022/09/30
  • いや、それが「賃上げ」ってものなんだが・・・ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    プロフィールによると、東大経済学部を首席卒業し、大蔵省に入省して、今は慶應義塾大学の先生をしているという方が、東洋経済オンラインに「日人の「賃上げ」という考え方自体が大間違いだ」という文章を書いているのですが、初めの数パラグラフを読んだところで頭を抱えてしまいました。いや、その主張に賛成とか反対とかいうレベルの話ではなく、その言っていることが論理的に全く理解できないのです。 https://toyokeizai.net/list/author/%E5%B0%8F%E5%B9%A1_%E7%B8%BE https://toyokeizai.net/articles/-/609671(日人の「賃上げ」という考え方自体が大間違いだ 給料を決めるのは、政府でも企業でもない) ・・・しかし、実は、彼らもかんべえ氏も180度間違っている。なぜなら「賃上げ」という考え方そのものが間違っているからだ。

    いや、それが「賃上げ」ってものなんだが・・・ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
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    dlit 2022/08/07
  • 性風俗営業とコロナ給付金 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    日、東京地裁が性風俗営業を持続化給付金の対象から除外したのは違法ではないという判決を下したようです。 https://www.asahi.com/articles/ASQ6Y748XQ6TUTIL002.html 性風俗事業者が新型コロナウイルス対策の持続化給付金などの対象から外されたのは、憲法が保障する「法の下の平等」に反するとして、関西地方のデリバリーヘルス(無店舗の派遣型風俗店)運営会社が、国などに未払いの給付金や慰謝料など計約450万円を求めた訴訟で、東京地裁(岡田幸人裁判長)は30日、請求を退ける判決を言い渡した。 この件で興味深いのは、この記事の最後にも書かれているように、厚生労働省所管の雇用調整助成金等では、当初対象外とされたものの、その後批判を受けて対象に含められたのに、経済産業省所管の持続化給付金では対象外のままで、裁判にまで発展した点です。 この件については、一昨年か

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    dlit 2022/07/01
  • 自治体は雇用契約を結べないけれど、偽装請負だと雇用になってしまう件について - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    こういう増田が話題になっていて、 https://anond.hatelabo.jp/20211014160920(埼玉県ワクチン接種センターで働いていたのに労働者ではないと言われた話) 謝金扱いだから労働契約がないとのことだったが、時間や勤務場所が拘束されていること・この仕事をしろと指示されていることなどから、「使用従属関係」が発生するのではないか。 こういう応答がされているのですが、 https://anond.hatelabo.jp/20211015101356 自治体が人を雇う場合、一般的な雇用契約をすることができない。少し前までは曖昧にされてたが、総務省が古い解釈を今更示したせいで、一時的であれ短時間であれ、明確に公務員として任用せねばならなくなった。令和2年度4月から施行された会計年度任用職員てやつだ。 いや、それは教科書レベルの回答であって、も少しディープな話があるんだな。

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    dlit 2021/10/16
  • 低学歴を詐称することは懲戒解雇に値するが、高学歴を詐称することは雇止めにも値しない - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    こんな増田が話題を呼んでますが、 https://anond.hatelabo.jp/20210824201719(中途採用社員が経歴詐称だった) 中途採用した社員が経歴を、完全に詐称していた。これが俺の係で大問題になっている。 事の発端は1の電話からだった。・・・ 正確には経歴詐称ですらなく、「スキルの一部と成果を申告しないだけ」なんだが、それで大騒ぎになっている。いかにも日的な光景ですが、これがいかに日的なのかを、10年前に出した『日の雇用と労働法』(日経文庫)の中でこう説明していたので、ご参考までに。 採用に当たり学歴詐称が問題になることは洋の東西を問いません。ただし、欧米のジョブ型社会で学歴詐称といえば、低学歴者が高学歴を詐称することに決まっています。学歴とは高い資格を要するジョブに採用されるのに必要な職業能力を示すものとみなされているからです。日でもそういう学歴詐称は少

    低学歴を詐称することは懲戒解雇に値するが、高学歴を詐称することは雇止めにも値しない - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
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    dlit 2021/08/27
  • セレブバイトと派遣法 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    なにやら主婦の通訳がセレブバイトだったとかいう話が炎上しているようですが、実のところ、1985年に労働者派遣法ができた時に、相当程度虚構でありながら表面的に「専門業務」のポジティブリストだと言ってごまかしていた時の素材の一つが、この通訳とか秘書といったいかにも女性職っぽい専門職であったのですね。そして、表面のロジックでは専門職だから派遣でいいのだという議論の裏に、暗黙の裡に家計補助的な女性の仕事だから派遣でいいのだという隠れたロジックが潜んでいて、同じ年に男女均等法ができて女性の活躍という雰囲気がごくごくわずかながらちらりと顔を出しながら社会の大勢はなおほぼ完全に女性の役割はアシスタント役という風潮がどっぷりあるという時代の感覚の中で、何となくみんなを納得させていたわけです。 もちろん、当時も派遣の大部分は一般事務の普通のOLだったのであって、それをファイリングという職業分類表にもない専門

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    dlit 2021/06/07
    「当時も派遣の大部分は一般事務の普通のOLだったのであって、それをファイリングという職業分類表にもない専門業務をでっちあげてごまかしたのであって、セレブバイト云々はしょせんごく一部の話に過ぎない」
  • バラモン左翼と商売右翼への70年 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    トマ・ピケティの「バラモン左翼」は、私が紹介したころはあまり人口に膾炙していませんでしたが、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2018/04/post-83eb.html(バラモン左翼@トマ・ピケティ) 21世紀の資で日でも売れっ子になったトマ・ピケティのひと月ほど前の論文のタイトルが「Brahmin Left vs Merchant Right」。「バラモン左翼対商人右翼」ということですが、この「バラモン左翼」というセリフがとても気に入りました。・・・ その後日でもやたらにバズるようになり、その手のも結構並んでいます。この言葉、対句になる「商売右翼」とセットなんですが、こちらはあんまりバズってないようです。 そのピケティが、今月3人の共著という形で、「Brahmin Left versus Merchant Right:Chan

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    dlit 2021/05/30
  • 森元首相発言の雇用システム論的理解 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    もう世間は「女性蔑視発言」で炎上しているわけですが、おそらく人の主観的意図はそのようなものではなく、組織における意思決定機関と公式的には位置づけられている「会議」なるものにおける女性陣の行動様式に接してのものすごく率直な感想を述べただけだったのであろうと思われます。 これはもう昔から言い古されていることではありますが、日的な組織においては、公式の組織規則でフォーマルな意思決定のためのものと位置づけらている「会議」っていうのは、実はそこで一から率直な意見の交換なんぞをする場所ではなく、実質的な意見のすり合わせというのはもっとインフォーマルな場で、多くの場合、5時以降の飲を伴う場において行われ、そこでおおむねの合意が成り立ったうえで、最終的な確認のために昼間にフォーマルな会議を開くというパターンが多い、あるいは少なくとも多かった、わけです。「平場(ひらば)」なんていう言葉も、この日的慣

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    dlit 2021/02/05
  • 古関裕而と労働政策 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    いやいや、別に古関裕而が労働政策にかかわりのある曲を作ったという話じゃありません。ていうか、そういう曲も作っているんですけど、その話じゃない。 古関裕而の生涯については、先日終わった朝の連続テレビ小説「エール」で描かれたように、戦前はあまり売れず、早稲田やタイガースの応援歌という非売品が評判になった程度ですが、戦時中はその曲調が軍歌にフィットして「露営の歌」や「若鷲の歌」などが大ヒットし、戦後も「栄冠は君に輝く」や「オリンピックマーチ」など売れっ子作曲家として活躍しました。そんなことは知ってるけど、それが労働政策と何の関係があるの?と言われそうです。中身じゃなくて、戦前は人気が出ず、戦時中と戦後にとても受けているというところが、両者はよく似ているなと思うのです。 ドラマでは、おそらく世間で一般的な歴史観に沿って、戦時中のヒットした軍歌がかなり否定的なイメージで描かれ、その反省の上に戦後の歌

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    dlit 2021/01/02
  • 誤解だらけの「ジョブ型」論 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    日、都内某所で標記の講演。使ったパワポ資料の一部を公開。...

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    dlit 2020/09/07
  • 研究時間が3割の大学教授は専門業務型裁量労働制が適用できない件について - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    朝日にこういう記事が載って、 https://www.asahi.com/articles/ASM6V4V2JM6VULBJ00B.html (労働時間の3割だけで研究? 大学教員、他の仕事多く…) 大学教員が研究に使えるのは働いた時間の3割強で、16年前より10ポイント以上減っていることが文部科学省が26日に公表した調査でわかった。学生を教育するのに費やす時間や、医学教員が診療する時間の割合が増えたことなどが影響した。事務作業には2割弱が割かれており、担当者は「事務時間を研究に回せる対策が必要だ」と話している。・・・・ ネット上では、いやいや俺は3割もないとかコメントがついているようですが、いやいやほんとに研究時間が労働時間の3割、というか半分未満であれば、労働基準法第38条の3によって大学教授諸氏に適用されている専門業務型裁量労働制は来適用できないはずなんですが、そこんとこわかった上

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  • 『現代思想』11月号「大学の終焉」のミニ感想 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    いろいろ読むべきものが重なって、遅ればせながら『現代思想』11月号の特集「大学の終焉」を読みましたが、 http://www.seidosha.co.jp/index.php?cmd=read&page=9784791713080&refer=FrontPage 【討議】 大学への支配と抵抗 / 鵜飼 哲+島薗 進 【エッセイ】 「大学改革」と日の将来 / 池内 了 グローバル教育プログラムの二つの間違い / 平川克美 見知らぬ人との人文学 「自由と平和のための京大有志の会」の運動から / 藤原辰史 【インタビュー】 「人文社会系は役に立たない」は当か? 「通知」批判から考える / 吉見俊哉 【大学改革の争点】 それでも守るべきは、大学の自治である  / 石原 俊 制度的保障論批判 「大学」の国法上の身分を中心に / 石川健治 簿記とシェイクスピア 「人文社会科学系批判」言説によせて 

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    dlit 2015/12/08
    「…、「学問は実業に奉仕するものではない」と称して職業的意義の乏しい教育を行うことによって、暗黙裏に日本的企業の「素材」優先のメンバーシップ型雇用に役立っていた大学教授たち」
  • L型大学のモデル - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    ブログが先週木曜日に取り上げた実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する有識者会議の冨山和彦さんの資料が、ネット上で大騒ぎを引き起こしているようで、すでにそのエントリへのツイート数が1000件を超えていますが、 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2014/10/post-e593.html 冨山さんのプレゼンの変なところが増幅されて伝わっていることもあってか、批判的な意見が多数を占めて、池田信夫氏のような逆張り論者が褒めちぎるというあまりよろしくない状況に陥っているようです。 冨山さん自身、職業教育論におけるこの問題の経緯をあまりわからないまま、自分の経験と世間的常識論で論じているところがかなりあるようなので、そこをきちんと指摘していくことは必要なのですが、反応の大部分がその大学教育を受ける人々の立場に立ったものではほとんど

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