「試合の流れを変えてくれないか?」 最終セットで7点差をつけられて劣勢の状態という大事な場面で、自分が呼ばれるとも思っておらず、ド緊張でロボットみたいなカクカク動きの私。*1 「ワタシハ ナニヲ シタラ ヨイノデスカ?」 とO先生に尋ねる。カタカナな台詞は中学の時、いきなり部長を任命されて以来だ。 「いいか、よく聞け。まずはブロックを決めろ。その後はいつものようにやればいい。たぶん、向こうはお前がサウスポーだと知らないと思う」 ん!そうか。サウスポーだとスパイクのコースが違うからいけるんじゃないかってことね。ふむふむ。 そう思いながら心臓がドキドキの中、出来るだけ平静を装いコートに入る。まずは声だけでも出して周りを盛り上げよう・・ではなく自分を落ち着かせよう!と声を出してみる。 よし。とりあえずブロック。キッと相手コートを眺め、アタッカーに目をやる。ベンチから見ていたので、なんとなく得意な