1 そんなわけで。先日、砂義出雲さん(id:sunagi、@sunagi)のガガガ文庫デビュー作「寄生彼女サナ」を読み終えた。 「萌えて笑えて泣けます」という著者コメントのとおり、ヒロイン・サナを始めとした女性キャラクターのかわいさ、これでもかと盛り込まれたギャグ、寄生という生態を通して主人公達が向き合う自己と他者との関係性など、見所はたくさんある。 発売から間もないので、前半はネタバレなし、後半はネタバレありという形で感想を書いていこうと思う。 2 ストーリー 平凡な日々を過ごしていた高校生の主人公・唐人が寄生生物「パラシスタンス」・サナに寄生され、共生を余儀なくされるというプロローグから物語はスタートする。第一章では従妹の桜・親友の丈児・櫛名田会長・クラスメイトの亜須香・綺羅先生といった登場人物の紹介、そしてサナとの邂逅が描写されている。第二章ではサナによって変わっていく日常とそれに戸