3月30 フッ化水素酸による殺人未遂事件 さて先日、フッ化水素酸を用いた事件が発生しました。大きく報道されていますので、ご存知の方も多いかと思います。読売新聞の記事によりますと、 容疑者は昨年12月5日頃、静岡県内の勤務先で、同僚の40歳代女性の靴の中にフッ化水素酸を塗り、女性を殺害しようとした疑い。女性は左足の一部が壊死し、全治3か月の重傷。 ということで、容疑者は犯行を否認しているということですが、非常にいやな事件です。 フッ化水素酸は、ガラスを溶かす性質があるため、くもりガラスの製造などに用いられます。有機化学分野でも、特に保護基を外す際などによく用いられますが、危険なので最も使いたくない試薬のひとつです。同族体である塩酸などとは、危険度が比較になりません。 フッ化水素酸 フッ化水素酸の恐ろしさは、少しでも皮膚につくと容易に浸透し、組織内部を冒してしまうことにあります。フッ化物イオン
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