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ブックマーク / www.sakuranbo.co.jp (36)

  • 2015年極私的ランキング・ベスト5 - 深町秋生のコミックストリート

    なんだか、あっという間に年末であります。早いな、ホント。参ってしまいます。個人的には仕事ばかりしていたら、いつの間にか過ぎていったという感じでしょうか。 今年も恒例の極私的ランキングの発表です。1位から5位などと、なんとなくランキング形式になっておりますが、どれも等しくすばらしいので、ぜひ全部読んでいただきたいと思っております。このコーナーがあるので、それなりにマンガを買いあさるのですが、「あ、新しい!」とか「う、うまい!」とか、いちいち驚きながら読みました。

    2015年極私的ランキング・ベスト5 - 深町秋生のコミックストリート
  • アクション、グルメ、民俗学に狩猟。欲張りエンターテインメント『ゴールデンカムイ』 深町秋生のコミックストリート

    政府の圧政に耐えかねた一部のアイヌたちが、金塊約75キロを軍資金としてひそかに貯めこんでいたが、ひとりの男がアイヌたちを皆殺しにし、北海道のどこかに隠したという。虐殺した男“のっぺらぼう”は死刑囚として捕まり、網走監獄にぶち込まれるが、決して金塊の在り処を喋ろうとしなかった。しかし、同じ死刑囚たちに在り処を記した暗号を刻みこみ、集団脱走させたという。単なる与太話かと思いきや、金塊の話は真実味を帯びていく。金塊を見つけようと決意する杉元の前に、狼を従えたアイヌの美少女アシリパが現れる。

    アクション、グルメ、民俗学に狩猟。欲張りエンターテインメント『ゴールデンカムイ』 深町秋生のコミックストリート
    dododod
    dododod 2015/07/22
    ”アシリパは近年のコミック界で、もっとも魅力にあふれたヒロインといえるだろう。”
  • まるで現代社会のような。西洋中世残酷物語「乙女戦争」の普遍性 深町秋生のコミックストリート

    南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 毎日暑いうえに仕事が忙しい。終わらない。死にそう。  せめてマンガぐらいは穏当なものを読んで、心を癒したいと思っていたのだが、手に取ったのはブラッディかつ残酷物語の職人・大西巷一のベストセラー『乙女戦争』(双葉社)だった。  表紙には、ドーンと画に描いたような(画に描いてるのだが)美少女。そんでもって乙女戦争というタイトル。話題にもなっているし、ちょっとは穏当な物語なのかなと思って、手に取ったのだが、まったくそんなことはなくハードコアな戦争&虐殺&無慈悲な物語だった。  時は15世紀初め。舞台はプラハ。神学者ヤン・フスが教会の腐敗を批判し、異端者として火あぶりにされた。それでもフスの教えは浸透し、信者の平等を説く「フス派」と、教会の権威を重んじる(調

    まるで現代社会のような。西洋中世残酷物語「乙女戦争」の普遍性 深町秋生のコミックストリート
    dododod
    dododod 2015/06/17
    ”大西巷一のベストセラー『乙女戦争』”
  • 殺し屋女子が奏でるハードコアな血のメロディ。コミック界を爆音で突き抜ける快作「デストロ246」 深町秋生のコミックストリート

    南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! しばらく高倉健の任侠映画ばかり見ていた。  礼儀正しくて水臭い。ヤクザの世界に生きてはいるが、できれば正業に力を入れ、カタギになってまっとうに暮らしたい……ヒトゴロシなどとんでもない。そんな正義感の健さん。しかし、調子こいた悪漢どもの嫌がらせと奸計に、じつに長々と、じつに長々とガマンしたうえに怒り大爆発。山燐一などの悪漢をバッサバサとドスで斬り倒していた。  そんな日的な奥ゆかしさ、ウェットな味わい、そっと寄りそう池部良もたまらんが、今回紹介するバトルアクション『デストロ246』(高橋慶太郎 小学館)は、そんな健サン仁侠映画とは対極的な位置にある……と、最新刊の五巻を読んで思った。  敵と判断したら即座に抹殺。殺人に対するためらいなどカケラもなく

    殺し屋女子が奏でるハードコアな血のメロディ。コミック界を爆音で突き抜ける快作「デストロ246」 深町秋生のコミックストリート
  • 2014年極私的ランキング・ベスト5 深町秋生のコミックストリート

    南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! さて、年末であります。  今年も恒例の極私的ランキングの発表であります。1位から5位などとランキング形式になっておりますが、どれも等しくすばらしいので、ぜひ全部読んでいただきたいと思っております。今年も心を揺さぶられる作品にいっぱい出会えた。  ちなみに今年は「このマンガがすごい!」にも投票した。あちらは男性向けコミック誌に掲載されている作品のみのオトコ編オンリーだったので、セレクトが微妙に違っております。それではさくさくと紹介。 ●1位『五色の舟』(近藤ようこ 原作・津原泰水 KADOKAWA) 原作は津原泰水の短編集『11』(河出文庫)に収録された短編。同作品は第2回Twitter文学賞を受賞している。このコミック作品も第18回文化庁メディア芸術

    2014年極私的ランキング・ベスト5 深町秋生のコミックストリート
  • 異形の生物と人間がおりなす愛と覚悟の土壇場「田中雄一作品集 まちあわせ」深町秋生のコミックストリート

    南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 「このミステリーがすごい!」大賞受賞作『果てしなき渇き』を原作とした映画 『渇き。』が2014年6月27日より全国ロードショー。 ひらがなで『まちあわせ』というタイトル。  表紙には、自然に囲まれながら、多くの赤ん坊を世話する若い夫婦らしき姿。牧歌的な匂いにつられて購入した。『田中雄一作品集 まちあわせ』(田中雄一 講談社)だ。  2009年の「月刊アフタヌーン」の付録にて発表された「害虫駆除局」を始めとして、2013年までに発表された四つの物語を収めた短篇集だ。しかし中身はといえば、表紙の牧歌的な雰囲気に反して、どの物語もかなりハード。オビには「虫、猿、巨獣……異形の生物と人間がおりなす“生命”と“生存”のドラマ」とある。その文句に嘘はなく、

    異形の生物と人間がおりなす愛と覚悟の土壇場「田中雄一作品集 まちあわせ」深町秋生のコミックストリート
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    dododod 2014/09/03
    アフタの蟲のやつ
  • 明るく楽しく暗部に迫る悲痛なコメディ「ちーちゃんはちょっと足りない」深町秋生のコミックストリート

    南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 「このミステリーがすごい!」大賞受賞作『果てしなき渇き』を原作とした映画 『渇き。』が2014年6月27日より全国ロードショー。 読んでいて窒息しそうな一冊だった。  鬼才・阿部共実の新刊『ちーちゃんはちょっと足りない』だ。魔球のような短編で読者を翻弄しまくった『空が灰色だから』を手がけた作者の初の長編作品だ。 http://www.sakuranbo.co.jp/livres/cs/2012/06/post-49.html(先の読めないキュートな不気味「空が灰色だから」)  「空が~」はコメディのようでいて、人間の狂気にひたひたと迫る、シュールかつ不気味な快作だった。ざらっとする読後感を与える強烈(悲痛ともいえる)な作品だったが、今回の『ちー

    明るく楽しく暗部に迫る悲痛なコメディ「ちーちゃんはちょっと足りない」深町秋生のコミックストリート
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    dododod 2014/08/20
    ”死ぬほど学校が嫌いだった少年時代の、あの息苦しさを思い出させてくれた。”
  • マンガ界の風雲児の愛すべき横顔『青木雄二物語』 深町秋生のコミックストリート

    南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 「このミステリーがすごい!」大賞受賞作『果てしなき渇き』を原作とした映画 『渇き。』が2014年6月27日より全国ロードショー。 「マルクス読まんかい!」「これが唯物論や!」「不渡り出したということは、お前はもう死んだいうことなんや!」  ……と、作品はもちろんのこと、作者人もしびれる名言を山ほど残し、コミック界に旋風を巻き起こした故青木雄二。私がもっとも尊敬するマンガ家なのだが、今年五月末にそのものずばり『青木雄二物語1』(青木雄二プロダクション)(扶桑社)が発売された。  つねづね「変わった人物なんだろうなあ」と思っていたのだが、書を読んで、「……やっぱり、変人だったんだ」と、おもしろく読み終えたのだった。  書の企画自体は正直なとこ

    マンガ界の風雲児の愛すべき横顔『青木雄二物語』 深町秋生のコミックストリート
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    dododod 2014/08/06
  • コミック界の新たな至宝。小林まこと『瞼の母』と「長谷川伸シリーズ四部作」 深町秋生のコミックストリート

    南陽市出身、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 「このミステリーがすごい!」大賞受賞作『果てしなき渇き』を原作とした映画 『渇き。』が2014年6月27日より全国ロードショー。 小林まことの「劇画・長谷川伸シリーズ」は、コミック界の新たな至宝となるだろう。四部作のラスト『瞼の母』(講談社)を読んで思った。  ……のっけから、ずいぶんと大きく出たが、話を盛りすぎているとは思わない。この21世紀に、どのメディアでもほとんど死滅していた“股旅もの”というジャンルを復活させ、「どこの読者がいるんだ」と言われつつも、作者は次々と名作を発表してきた。  原作は大衆文学の父・長谷川伸……といっても、今さら知っているのはシニア層か熱心な映画ファンくらいではないか、ということは、前作『一刀土俵入』(講談社)

    コミック界の新たな至宝。小林まこと『瞼の母』と「長谷川伸シリーズ四部作」 深町秋生のコミックストリート
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    dododod 2014/06/14
  • 地方都市に生きる男女の心情を細やかにつづる恋物語・野村宗弘「うきわ」 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! こりゃアダルトじゃのう。ぶちせつないわ……。  思わず広島弁で呟いてしまった。広島出身のマンガ家・野村宗弘の新作『うきわ』(小学館)を読んだ。野村作品には広島弁がじゃんじゃん出てくるので、ついうつってしまう。  広島での鉄工所勤務経験を生かしたガテン系労働生活を取り上げた『とろける鉄工所』(講談社)で、鉄工所のなまなましいリアルな労働環境(溶接の光で目が焼けて涙が止まらなくなる、針金が黒目に刺さり、抜いたらドロっとした液体が出て失明するなど)で、ブルーカラーな職人たちの生き様をディテール豊かに提示し、読者を多いに楽しませてくれた。  汗臭いタフな男たちを描く一方で、キュートで愛らしい女性が登場するのも、野村作品の特長といえる。亡くなった祖父の家で、大

    地方都市に生きる男女の心情を細やかにつづる恋物語・野村宗弘「うきわ」 深町秋生のコミックストリート
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    dododod 2014/04/09
  • 温故知新な夢の中。デタラメな緻密さが嬉しい傑作panpanya「足摺り水族館」深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! なんとも懐かしい……この世界に浸っていたい。  そんな一冊に出会った。『このマンガがすごい! 2014』(宝島社)のオトコ編でランクインした『足摺り水族館』(panpanya 1月と7月)である。  作者のpanpanyaという名前もよくわからなければ、収められている短編も夢のなかをさまよっているような、シュールでつかみどころのない物語だらけだ。  の造りも風変りだ。表題作の「足摺り水族館」は、序盤と後半に分割されて収録。は、透明のビニールカバーで覆われているが、表紙の素材はなんと野菜用のダンボール。その原料となる紙が用いられているという。カレー粉みたいな色をしている。カラーページがあり、唐突に紀行文もある。「足摺り水族館」と『ASOVACE』と

    温故知新な夢の中。デタラメな緻密さが嬉しい傑作panpanya「足摺り水族館」深町秋生のコミックストリート
  • 一瞬の夢がつむぎだす、淡くはかない上質な浮遊感「惑星9の休日」「夜とコンクリート」 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 最近はいい夢を、すっかり見なくなった。  “夢”といっても人生の目標うんぬんではなく、寝ている間に見るアレである。とてもじゃないが、中年になってから見るのはしょっぱい悪夢ばかりなのだ。「ああ! 単位取れてねえ! 卒業できない!」と、大学の学生課で七転八倒していたり、あるいは「ああ! 伝票入力間違えた! とんでもない数の商品が出荷されてしまう!」と、工場で働いていたころのリアルで嫌な手触りの夢だ。  どうせなら、ホッケーマスクの大男や、鉤爪の殺人鬼に思いきり惨殺されるような悪夢なら盛り上がるのだが、こういう地味でしみったれた夢は真綿で首を絞められるようで、しんどいものがある。目を覚ましたときは汗びっしょりだ。  もうちょっと若いころは“いい夢”をけっこ

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  • 2013年極私的ランキング・ベスト......の続き 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! え、あけましておめでとうございます。  さて、記念すべき2014年の一発目。一冊取り上げたるで!  ……と言いたいところだが、前回の2013年のベストファイブ企画。やっぱり5冊だけじゃ紹介しきれない、完全燃焼しきれてないと思い返した。  ……と、ここまで昨年1回目とまったく同じ書き出しなのだが、2013年に刊行されたもの以外の作品もおもしろい作品が目白押しだったので。単に私の怠慢で、知るのが遅かったのだが。そもそも長期連載のコミックをどう評価すべきか、という問題もあるわけである。下手をすると人気のある長期連載コミックがずっとランクインし続けるという弊害も出てくるなあと思ったので、前回は2013年刊行作品のみでランキングを試したのでした。  今回は20

    2013年極私的ランキング・ベスト......の続き 深町秋生のコミックストリート
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    dododod 2014/01/03
  • 2013年極私的ランキング・ベスト5 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! さて、年末であります。今年も恒例の極私的ランキングといきたいところ。  とはいえ、このランキングもいいかげんなもので、「自分が今年読んだ作品」を対象としているので、今年刊行されたものでもなんでもない作品も、ふつうにランクインさせていたのだった。  というわけで、今年は2013年に刊行されたもの限定で、ひとまずやってみたいと思う。それだけでも、心を揺さぶられる作品にいっぱい出会えました。 ●1位『カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生』(渋谷直角 扶桑社) このコーナーの第86回で取り上げているわけですが、やはり何度読み返しても「ひえっ……」と声を漏らしてしまう。「毒にも薬にもなる」傑作と書いたが、毒になるか薬になるかは読者

    2013年極私的ランキング・ベスト5 深町秋生のコミックストリート
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    dododod 2013/12/18
    また濃いランキング
  • はぐれ者たちを包みこむ大らかな愛「僕は問題ありません」「変身のニュース」 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! ちょくちょく参考しているマンガ評サイト・マンガソムリエさんが、かなり力をこめて褒めてらっしゃったので購入した。 http://blog.livedoor.jp/captainsummer/archives/1776395.html(マンガソムリエ煉獄編 :: 僕は問題ありません)http://blog.livedoor.jp/captainsummer/archives/1774999.html(マンガソムリエ煉獄編 :: 変身のニュース)  宮崎夏次系(みやざき・なつじけい)の昨年発表されたデビュー作『変身のニュース』、それと今年発売された二作目の『僕は問題ありません』(いずれも講談社)だ。どちらも短篇集で、その内容に唸らされた。独特の歪みを持った

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  • 深町秋生のコミックストリート コージ流ゾンビ哲学の成果。『Z』

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! さて、今回紹介するのはギャグコミック界の巨人・相原コージのゾンビ作品『Z』(日文芸社)だ。  個人的なことを言えば……もうけっこう前から、ゾンビものには飽きてはいる。2000年代になってからは、マンガやテレビドラマ、映画……ありとあらゆるメディアでゾンビを目にした。シリアスなホラーからコメディまで、ジャンルもずいぶんと多様化した。最近であればブラッド・ピット主演の『ワールド・ウォー・Z』が有名だろうか。(映画は未見だが、原作小説は大傑作だった)ゲームの世界においても、ゾンビをテーマにした作品はダース単位で存在している。  そんなわけで、もうたくさん見すぎてしまった。“生きた死体”が「ウォーッ」とずりずり歩く姿を見ても、こわいと思うより「ああ、またゾ

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    dododod 2013/09/26
    ”容赦のない残虐描写に満ちあふれているが、微笑を浮かべずにはいられない詫び寂びや和みもある。”
  • 不思議で不穏な異人バトル・ファンタジー「宝石の国」 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! ついに市川春子の長編作品が発刊された。『宝石の国』(講談社)である。  デビュー作の『虫と歌』で手塚治虫文化賞新生賞を受賞し、2作目の『25時のバカンス』では「マンガ大賞2012」で5位に入るなど、評論家やマンガ読みから高い評価を受けている。じっさい、私も息を呑むほど感動したクチで、このコミック評でも取り上げている。じつを言えば……SFにはまったく詳しくないが、独特の“異人”たちがつむぐ物語が新鮮だった。 http://www.sakuranbo.co.jp/livres/cs/2011/10/post-34.html(異人たちとの季節。市川春子「虫と歌」「25時のバカンス」)  『虫と歌』では、いわば植物人間や昆虫人間と化した生物を。『25時のバカ

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    dododod 2013/08/20
    ”本作品を読むと、かつてのアニメの『エヴァンゲリオン』を思い出す。”
  • 社会問題を見つめる異人たちの誠実・業田良家「機械仕掛けの愛」 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 書店で最初に見かけたとき、率直に思ったのは「また、この路線か……」という、軽い倦怠感だった。今回取り上げるのは、業田良家の『機械仕掛けの愛』(小学館)であります。  もはやコミック界の人間国宝ともいうべき巨匠の作品だ。(もしあなたが、この作者の代表作『自虐の詩』(竹書房 ※文庫版もあり)を知らないのなら、すぐに書店に走るか、通販サイトに飛んで手に入れるべきだ。傑作中の傑作であります)決しておろそかにはできない。  おろそかにはできないんだけれど、見かけたときは「どうすっかなあ……」という迷いもちょっとあった。タイトルにあるとおり、おもにロボットを主役にした近未来SFドラマだからだ。すでに作者はロボットなど、人間以外を主役にした同系統の作品をいくつも発

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    dododod 2013/06/04
  • 破滅と捨身の人間讃歌「人間仮免中」 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! 先日、巨匠ウィリアム・フリードキン監督の新作『キラー・スナイパー』を見た。まずは映画の話から。すごい作品だったので。  邦題には“スナイパー”などとつくが、狙撃シーンは全然ない。(原題は『Killer Joe』)ジェイソン・ステイサムあたりが暴れ回れそうなタイトルを無理やりつけているが、アクション映画ではなく、テキサスの田舎を舞台にした犯罪サスペンスで、即物的で場当たり的な人間の欲と闇を、観客にこれでもかと見せつける衝撃作だった。  テキサスヤクザと揉めて、のっぴきならなくなった麻薬売人のセガレが、自分の母親を殺して保険金を得ようと、離婚した父ちゃんに話を持ちかけるところからスタート。トレーラーハウスやストリップバーでプランを練った挙句、殺し屋業を営

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    dododod 2013/02/05
    いや すごい作品だけどさ・・・
  • 2012年極私的ランキング......の続き 深町秋生のコミックストリート

    南陽市在住、第三回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作家の 深町秋生さんが、毎回、独自の視点で気になる漫画・お勧めのコミックをセレクト! え、あけましておめでとうございます。  さて、記念すべき2013年の一発目。一冊取り上げたるで!  ……と言いたいところだが、前回の2012年のベストファイブ企画。やっぱり5冊だけじゃ紹介しきれない、完全燃焼しきれてないと思い返した。  もうちょっと2012年を振り返り、6位から10位という形で、また5冊紹介しておこうと思う。このコミックストリートで紹介しきれなかった作品もある。 http://www.sakuranbo.co.jp/livres/cs/2012/12/post-62.html(2012年のベスト5はこんな感じだ) ●6位・『劇画プロレス夢十夜』(原田久仁信作 宝島社)  別冊宝島のプロレスムックに掲載されていたコミックを一冊にした

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    dododod 2013/01/08