「広告批評」の編集部で若手スタッフと打ち合わせる天野祐吉さん(2003年) (c)朝日新聞社 @@写禁この記事の写真をすべて見る 雑誌「広告批評」を創刊し、朝日新聞で長年「CM天気図」を連載したコラムニストの天野祐吉さんが10月20日、亡くなった。享年80。最愛の約30歳下の妻を始め、多くの著名人が、天野さんとの思い出を明かした。 80年代から交流があった作家でエッセイストの阿川佐和子さんには忘れられないエピソードがある。20代の女性編集部員が原稿依頼の手紙の書き出しを「こんにちは」とつづった。普通の会社の上司なら、時候のあいさつに書き直すよう命じただろう。 「でも、天野さんは『僕はおもしろいと思う。とってもいい感性をしている』と評価なさった。優しさというより、モノや人間のおもしろい部分を見つけようと、常にそういう目で見ていると思いました」 90年代前半、民放の朝のワイドショーの若手アナウ