「米原ルートは安物買いの銭失い」(京都大の藤井聡教授)、「小浜ルートは(長年完成しないことで知られる)サグラダ・ファミリア」(神戸国際大の中村智彦教授)。北陸新幹線の敦賀(福井県敦賀市)以西については識者の意見も分かれる。「小浜ルートでなければ京都は衰退する」。著書「『スーパー新幹線』が日本を救う」などがある…
「米原ルートは安物買いの銭失い」(京都大の藤井聡教授)、「小浜ルートは(長年完成しないことで知られる)サグラダ・ファミリア」(神戸国際大の中村智彦教授)。北陸新幹線の敦賀(福井県敦賀市)以西については識者の意見も分かれる。「小浜ルートでなければ京都は衰退する」。著書「『スーパー新幹線』が日本を救う」などがある…
宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の俳優の女性(25)が昨年9月に急死した問題で、歌劇団の親会社阪急阪神HD側が歌劇団関係者らのパワハラなどがあったことを認め、遺族側へ謝罪する意向を固めたことが24日、関係者への取材で分かった。当初、調査報告書で否定していたハラスメント行為を認める方向にかじを切った形だ。 阪急阪神HDの首脳陣や不適切な叱責などの言動があった上級生らが遺族側に謝罪するとみられる。遺族側は、上級生らによるパワハラや長時間労働が原因で自殺に至ったと主張していた。 歌劇団側は、昨年11月に公表した調査報告書で長時間の活動などによる強い心理的負荷を認めた一方、いじめやハラスメントは「確認できなかった」としていた。 報告書公表時の会見では、村上浩爾理事長(当時は専務理事)が「(いじめがあったと言うなら)証拠を見せていただきたい」と発言。SNSなどネット上で非難されていた。 歌劇団はパワハラを
京都府亀岡市は4月1日から、家庭ごみの分別方法を変更する。紙や草木の区分を新たに設けるほか、プラスチックは容器包装以外も一括して集める。細分化でより資源化を進め、ごみの減量につなげる。 市では現在、埋め立てごみや容器包装プラスチックなど15区分で収集。一方、燃やすごみのうち13・3%は紙類が占めるなど、リサイクルができるのに廃棄されている場合も多い。有識者や市民らでつくる審議会で議論して変更を決めた。 新たに追加されるのは紙、草木、小型金属の3区分。紙は自治会やPTAなどによる集団回収を優先し「回収日に出しに行けないといった場合にだけ、市の回収を利用してほしい」(市資源循環推進課)とする。草木は落ち葉や剪定(せんてい)枝などのほか、木製の家具も太さ10センチ、長さ50センチ以下に限って出すことができる。 プラスチックは従来、容器包装以外は埋め立てごみだったが、全て「プラスチック」の区分で集
「餃子の王将」を展開する王将フードサービス本社(京都市山科区)前で2013年、大東隆行前社長=当時(72)=が射殺された事件で、京都府警捜査本部(山科署)は、特定危険指定暴力団工藤会(北九州市)系の組幹部の男(56)が関与した疑いが強まったとして、殺人と銃刀法違反の疑いで逮捕状を取った。27日、捜査関係者への取材で分かった。発生から8年10カ月を経て事件は重要局面を迎え、府警は全容解明に向けて捜査を進める。 捜査関係者によると、事件の実行役とみられる男は現在、別の銃刀法違反事件などで実刑判決を受け、刑務所で服役している。 捜査関係者の説明では、男は、氏名不詳の人物と共謀し、13年12月19日午前5時45分ごろ、京都市山科区西野山射庭ノ上町の王将フードサービス本社前の駐車場で、自動装塡(そうてん)式拳銃を4発発射して大東前社長の両胸や腹などに命中させ、殺害した疑いが持たれている。 府警は、殺
ロシアによるウクライナ侵攻に関連して「陰謀論」との指摘もある言説を展開している元外交官を、京都府南丹市は18日までに「文化観光大使」に任命した。市は「問題ない」とするが、識者は「市民を陰謀論に誘導する恐れもある」と指摘する。 文化観光大使は、市ゆかりの人を通してまちの魅力をPRする目的で、4月からスタート。著名人や芸能人ら9人を選び、2年間委嘱し、大使の名刺を持って活動してもらう。 元外交官は同市八木町出身の馬渕睦夫さん。1968年に外務省に入り、ウクライナやキューバ大使などを歴任し、2019年には市の名誉市民にも選ばれている。「ディープステート 世界を操るのは誰か」など、多数の著作を持ち、インターネット上で自説を語る動画の一部は計10万回を超える視聴数を誇る。 以前から世界を陰で操る勢力・ディープステート(DS)が存在するとの持論を持ち、ウクライナ侵攻にも関わっていると主張する。侵攻直前
「君が代止まった」校長が叱責、土下座で職員退職 パワハラ調査せず、滋賀 2017年5月26日 0:00 昨年5月に大津市のホテルであった滋賀県教育委員会と県立学校(高校・特別支援学校)の校長らの懇親会で、県教委の男性職員が男性校長から「君が代斉唱の伴奏が止まった」などと叱責(しっせき)され、人前で土下座していたことが25日、関係者への取材で分かった。職員はその後、仕事を休むようになり、昨年度末で退職した。県教委は「職員からの申し出がない」との理由でパワハラに当たるかなどの調査はせず、校長も処分していない。 複数の関係者によると、当日は校長の服務などに関する県教委の研修会が行われ、その流れで、校長と県教委事務局の職員の親睦を深める目的で懇親会が行われた。100人近くの出席者がおり酒類も振る舞われる中、会の終わりごろに、研修会で出席者が歌う君が代の伴奏が途中で止まるなど進行が乱れたとして、研修
世界の霊長類研究を牽引(けんいん)してきた京都大霊長類研究所(愛知県犬山市、霊長研)について、京大が組織再編する方向で検討を進めていることが14日、関係者への取材で分かった。霊長研を巡っては、京大が昨年、元所長の松沢哲郎・元特別教授らが関わったとする研究資金不正を公表。今回の京大の方針について、霊長研の事実上の「解体」と見る関係者もいる。京大は月内にも最終決定するとみられる。 関係者によると、京大は霊長研について、学部や研究科と並ぶ組織として位置づけられる「付置研究所」から外すなど大幅に組織再編する方向で検討している。「霊長類研究所」の名称もなくなる可能性が高い。一方、霊長研が飼育してきた動物は犬山市の施設内でそのまま管理するとみられる、という。 この問題で京大は昨年6月、霊長研にあるチンパンジー用ケージの整備に絡んで約5億円に上る研究資金の不正支出があったとする調査結果を公表。松沢氏を懲
ノーベル物理学賞受賞者の益川敏英さんが29日までに、81歳で亡くなった。京都大名誉教授、京都産業大名誉教授。益川さんは科学者の立場から軍事研究への荷担に反対してきた。その背景には戦争の体験があった。2017年の京都新聞インタビューに、研究者の倫理や平和への希求を、京大で先輩教員にあたる湯川秀樹博士への複雑な思いを語っていた。 「終戦は5歳ぐらいで記憶はない。名古屋市内の神社の近くに住んでいたが、3月の大空襲は鮮明に覚えている。B29は高度1万メートルを飛ぶが、日本の高射砲は7千メートルまでしか届かない。歓迎の花火を打ち上げているようなものだった。焼夷弾が自宅の屋根を突き破り、目の前に転がった。不発弾で助かったけれども周囲は焼け野原。リヤカーに家具や布団を積んで火の海の中を両親と逃げ惑った」 -防衛省は科学者に研究費を支給する「安全保障技術研究推進制度」を本年度、110億円規模に一気に増額し
動物の餌をいただけませんか―。新型コロナウイルスの影響などで京都市の財政が悪化する中、市動物園(左京区)が「聖域」とされた餌代の節約に知恵を絞っている。昨秋ごろから高い餌を見直す一方、農家や店舗に規格外の野菜などを寄付してもらえるよう、積極的に呼び掛け始めた。 3月31日朝。寝室からグラウンドに出てきたゾウたちが、周辺に置かれたカシ類などの枝葉を勢いよく食べ始めた。街路樹の剪定(せんてい)作業で出た枝葉で、前日に造園業者が園に運び込んだ。 園によると、飼料費(餌代)は年間6千万円ほどかかり、近年は増加傾向にある。育ち盛りが多いゾウ5頭の餌代で、全体の約4分の1を占めるという。 だが昨年度、コロナ禍で市財政当局から運営費を絞るよう求められ、飼料費も検討対象となった。和田睛太郎副園長は「このままでは予算を大幅に超え、補塡(ほてん)する余裕もない。餌は動物の命に関わるので聖域扱いだったが、持続的
児童養護施設で起きた性的虐待事件を内部告発するために京都市児童相談所(児相)の相談記録を持ち出し、懲戒処分を受けた男性職員(49)が市に処分の取り消しを求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は1日までに、市の上告を受理しない決定をした。市に処分の取り消しを命じた二審大阪高裁判決が確定した。決定は1月28日付。 一審京都地裁と二審の両判決によると、男性は児相に勤務していた2015年、左京区の児童養護施設に入所する少女が施設長から性的虐待を受けた事件で、母親からの相談が放置されているとして、少女に関する記録を閲覧したり、印刷して自宅に持ち帰ったりして、市の公益通報外部窓口に通報した。市は機密性の高い記録の閲覧や持ち出し行為が懲戒事由に当たるとして3日間の停職処分にした。 一、二審判決とも、記録の持ち出しについて公益通報や証拠保全、自己防衛などの目的を認定した上で、市の懲戒処分は「裁量権
昨年5月以降、政府から京都市内の家庭に届いた布マスク。マスク不足が解消された後だったこともあり、京都市役所に寄贈する動きが広がった。その数は約9700枚。当時、庁内に積み上がっていたいわゆる“アベノマスク”は有効に使われたのか。追跡した。 22日、京都市伏見区の砂川小職員室を訪れると、「非常用」と記された段ボールがあった。中には約80枚の布マスク。寄付を受けて市役所から配布された30枚に、政府から届いた児童、教職員用の残りを加えて保管していた。中村理恵校長は「災害時の備蓄用に重宝しています」。 毎朝、校門に教員が立ち、忘れた児童には不織布マスクを渡す。「寄贈された善意の布マスクは大切に使わなければ」と、備蓄しているそうだ。同小は災害時の避難所になっており、中村校長には「災害で供給が止まれば、繰り返し使える布マスクはありがたい」との思いもある。 市は集まった布マスクのうち、約8千枚を「マスク
新型コロナウイルスの感染者が急増し、大阪市では保健所の業務が追い付かなくなっている。感染経路や濃厚接触者を特定する疫学調査がほとんどできず…
学術会議、政府からぶつけられた不満 前会長山極寿一氏が明かす思い 「学問の自由とは何か」 2020年10月26日 9:00 日本学術会議の任命拒否問題で、日本学術会議前会長の山極寿一・京都大前総長が京都新聞「天眼」欄に寄稿した。全文は以下の通り。 ◇ 日本学術会議が推薦した6人の会員候補を任命しなかったことについて、学問の自由に対する国家権力の介入だとする意見が相次いでいる。一方、そもそも日本学術会議は3年前に声明を出して「戦争につながる研究」の自粛を求め、個人の自由な研究を妨げたという反論がある。私はこの9月末まで日本学術会議の会長を務めていたので、この議論について一言記しておきたい。 そもそも「学問の自由」とはいったい何からの自由であるのか。それは国家権力からの自由である。私はこの6年間、京都大学の学長として世界各国の学長が出席する国際会議で大学のあり方を論じてきた。学長たちが口をそろ
維新議員の事務所が99人分の党費肩代わり 父親が私費で支払い、公選法違反の可能性 2020年10月13日 9:00 日本維新の会の森夏枝衆院議員(比例近畿)の事務所が、2018年度と19年度に党員延べ99人の党費約20万円を肩代わりしていたことが12日、森氏や関係者への取材で分かった。党員らは森氏が地盤とする衆院京都3区などの在住者といい、識者は選挙区内での寄付行為を禁じた公職選挙法に抵触する可能性を指摘する。森氏は違法性を否定した上で「管理がずさんだった」と釈明している。 森氏によると、支援者を介して選挙区内に住んでいた協力者に党員集めを依頼し、口頭で秘書の雇用契約を結んだ。協力者は18年度に49人、19年度に50人の党員を勧誘。しかし、年間1人2千円の党費は徴収していなかったという。 党費は、森氏が代表を務める維新京都3区支部の事務担当者で、同氏の事務所の事務局長を務める父親が私費で肩
大久保容疑者が経営するクリニックを家宅捜索し、押収品を運ぶ捜査員=23日午前11時25分、宮城県名取市) 全身の筋肉が動かなくなっていく神経難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症した京都市中京区の女性に薬物を投与して殺害したとして、京都府警が、嘱託殺人の疑いで、呼吸器内科医の大久保愉一容疑者(42)=仙台市=と、医師の山本直樹容疑者(43)=東京都=を逮捕した事件で、大久保容疑者は、厚生労働省の医系技官として約7年半働いていたことが、関係者らへの取材で23日分かった。 また、医師2人のうち大久保容疑者は「高齢者は見るからにゾンビ」などとネットに仮名で投稿し、高齢者への医療は社会資源の無駄、寝たきり高齢者はどこかに棄てるべきと優生思想的な主張を繰り返し、安楽死法制化にたびたび言及していた。 大久保容疑者が記したとみられるブログ「高齢者を『枯らす』技術」やツイッターには、安楽死に賛同する投稿
新型コロナ「第2波感染者は第1波より増える」 “8割おじさん“西浦教授が講演、警戒呼び掛け 2020年7月18日 12:00 関西広域連合や関西の経済団体でつくる「関西健康・医療創生会議」は17日、新型コロナウイルスの緊急シンポジウムをオンラインで開催した。感染予防で人との接触の8割減を呼び掛け、「8割おじさん」の異名を持つ北海道大の西浦博教授が講演し、「第2波の感染者は第1波よりも増える。医療、保健現場には相当厳しい負荷がかかる」と警戒を呼び掛けた。 西浦教授は自治体が進める病床確保や検査数の充実について、「足りないものを少し増やすぐらいしかできていない」と指摘。「第2波の制御に光明が差すかというと、相当厳しい見込みを僕は持っている」と話した。このまま対策を取らなければ「貧しい人や社会的に虐げられている人ほど死亡者が多くなる」と危機感をあらわにした。 緊急事態宣言のような踏み込んだ対策に
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