“ 文系と理系のさまざまな分野の若手研究者が日本学術振興会(通称:学振)の恩恵にあずかり、海外に行って研究することができる。海外学振では、往復の飛行機代と二年間にわたって給料(滞在費兼研究費)が支給される。給料は日当で計算され、行先によって甲乙丙の三種類のランクがあり、年俸にして三八〇~五二〇万円のひらきがある。おそらく物価などを考慮しての措置だろう。アメリカなどの先進国に行く人は五二〇万円で、モーリタニアは三八〇万円だった。日本への一回の帰国は最大で一四日間までで、二年間で合計四〇日間の帰国が許されている。外国に行って研究するという名目があるため、そうそう帰ってくることはできない。