(#1より続く) 中学までは優等生だった ——達郎さんは、池袋が地元ですよね。 山下「そうです。1953年生まれです。僕の子供の頃の池袋って、それはヤバい街だった。まだ中央地下道もなくて、今パルコのあるあたりの狭い地下道の両端に浮浪者が寝ていた。その合間を恐る恐る自転車を押して、西口と東口を移動していました」 ——一歩間違えれば、今で言う“マイルドヤンキー”になっていてもおかしくない環境ではある。 山下「界隈的にはあり得ない話でもない。実際、高校時代は留年すれすれのところまで行って、未来のことなんて何も考えられない時期を過ごしてますから。 中学までは優等生だったんです。僕が通っていた豊島区立高田中学は、城北地区では進学校の部類。僕自身、実家が練馬に引っ越した後も親が住民票を残して、そのまま通っていたくらいで」 全学ストのおかげで留年せずに高校を卒業 ——なのに、高校でドロップアウト。 山下