世界に対してどのように日本文化を発信していくことができるのだろうか。 多くの文化活動が直面するテーマであると同時に、そこには多くの落とし穴が存在する。たとえば欧米から求められるステレオタイプをみずから体現することは、セルフオリエンタリズムという穴に陥ることにもなる。本質から離れた「Japan」を演じ、アジアに対する彼らの妄想を満足させることは、「日本文化の発信」という目的を達成していることになるのだろうか。 2019年以来、3度にわたって大規模なヨーロッパツアーを実施し、各地の巨大フェスティバルで熱狂を生み出してきた民謡クルセイダーズ。日本にまつわるさまざまなイメージを確信犯的に用いながら、民謡とさまざまなトロピカルミュージックの融合を図る彼らの方法は、国際舞台におけるひとつの成功例ともいえるだろう。 2017年12月の前作『Echoes Of Japan』から6年ぶりとなる新作『日本民謡
![民謡クルセイダーズは、いかにして世界の聴衆を踊らせるに至ったか。海外から向けられる視線を受けて語る | CINRA](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/418755022a4bcde4b67f1fbb8450a37af99e86ae/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fformer-cdn.cinra.net%2Fuploads%2Fimg%2F2023%2Fb751f51826c52bd073d3333a5f7401a5e2aa86461.jpeg)