尊敬しているのは父か母か、二人で一緒に出かけるなら父か母か――。博報堂生活総合研究所が2024年と1994年の生活者調査を比較したところ、若者の親との関係性に大きな変化が起きていることが分かった。浮かび上がってきたのが、令和時代の新たな親子関係。同研究所の上席研究員が解説する。 若者論はいつの時代も注目を集めるテーマであり、Z世代を巡る言説も数多く飛び交っています。ですが、定性調査や単発の定量調査だけでは、表面的な特徴しか捉えられない可能性もあります。 博報堂生活総合研究所(以下、生活総研)は、定量的な時系列調査を実施・分析することで、そうした現状に一石を投じることを試みました。 その調査結果において、大きな変化が見られたのは「人間関係」。人との関係に光を当ててみると、Z世代の本質が周囲と地続きに浮かび上がってきました。 今回は、私たちが発見したZ世代の特徴的な人間関係の中でも、特に「母親