昨日、体調が良いと言う母を車に乗せて駅前の書店へ行った。 自分で好きな本を選ぶ事に熱中する母を後ろから支え、店内を廻る。 そしてこの人は本当に本と書店が好きなのだなと思う。 文庫を何冊も選ぶ母の顔が、久しぶりに笑顔だったんだ。 でも、帰宅後ぐったりと疲れ座り込む母を見て、やはり負担が大きすぎたかと後悔をする。 車から下り、エレベータに乗り降りし、広い店内を移動する事は今の母にはもう無理があるんだ。 -------------------------------------------------------------------------- 本の虫と言う言葉が有るけれど、母はまさにそれだ。 元気だった頃の日課は自宅と図書館や書店との往復で、月に30冊は読んでいたようだ。 突然の闘病生活が始まり、今では僕が付き添っての通院と買い物以外は外出できない。 だから母の読む本は僕が見繕って買って