日本は今後、世界でも例を見ないスピードの高齢化と人口減少という大きな問題を抱えている。一方、世界では深刻な経済的な格差は広がり続けている。この難題にわれわれ人類はどう向き合うべきか。 筆者は2017年からから2018年にかけて、世界各地の「知の巨人」たちのもとを訪ね、来たるべき未来について対話を重ねてきた。知の巨人8人へのインタビューは『未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか』(6月17日刊、PHP新書)として出版される。 その一部を連載としてお届けする2回目は、『銃・病原菌・鉄』でピュリッツァー賞を受賞したカリフォルニア大学ロサンゼルス校教授のジャレド・ダイアモンド氏。 日本は人口減少を喜ぶべき ——日本では、これから起こるであろう人口減少が問題視されています。われわれはこの問題にどう向き合うべきでしょうか? ダイアモンド:日本では人口減少は悪いことだと見なされていますが、じつは喜ぶべき