戦前の「自由主義者」。代表的な論客は戦後に首相を務めた芦田均や石橋湛山、戦時中の鋭い時局批判で有名な『暗黒日記』の著者・清沢洌らが有名だ。 彼らは今でいう「リベラル」と異なり、現実的で経済合理性を大事にした論客だった。 現代風に言えば、グローバリズムや生産性の向上を肯定し、個人や日本の自律、そして他者への「寛容」を擁護した。 例えば、石橋は「東洋経済新報」を中心に活躍する経済ジャーナリストとして、日本の植民地政策を声高に批判していた。 コストパフォーマンスが悪い植民地、という論理その理由を、これも現代風に言い換えればコストパフォーマンスが悪いからだった。 日本と植民地との貿易額が、アメリカやイギリスなどと比べても少額であることをデータで示し、さらに軍事的な干渉が植民地にされた国で反感を買うことなどを理由にあげている。 石橋は他国への寛容を大事にした。理由は寛容であったほうが自分たちにとって