カナダの電力会社が原子力発電所を拡張するための初期作業に着手している。クリーンエネルギー需要の高まりで原子力への関心が高まる中、世界最大の原発施設となる可能性がある。 オンタリオ州政府は５日、電力会社ブルース・パワーがカナダで人口最多の同州の原発の出力を最大480万キロワット増やすための環境アセスメントを実施すると発表した。同原発の８基の原子炉の出力は現在約620万キロワットで、州の電力の30％を供給している。
カナダで世界最大の原子力発電所を計画中、柏崎刈羽原発を抜く出力に
カナダの電力会社が原子力発電所を拡張するための初期作業に着手している。クリーンエネルギー需要の高まりで原子力への関心が高まる中、世界最大の原発施設となる可能性がある。 オンタリオ州政府は５日、電力会社ブルース・パワーがカナダで人口最多の同州の原発の出力を最大480万キロワット増やすための環境アセスメントを実施すると発表した。同原発の８基の原子炉の出力は現在約620万キロワットで、州の電力の30％を供給している。
マスク氏、有事に強いインターネット設備構築目指す台湾に最後通告
台湾のインターネットをほぼ全面的に支えているのは14本の海底ケーブルだ。台湾が中国と戦争することになれば、これが格好の標的になるだろう。 中国との緊張が高まる中、台湾政府は域内の通信体制強化を目指し、障害発生時に接続を支援できるような低軌道（ＬＥＯ）衛星システムを求めて世界各国を訪問している。 イーロン・マスク氏と同氏のスターリンクはこうした問題に確実に対処できそうだが、若干問題がある。中国との深いビジネス上のつながりや中国政府に友好的な発言から、台湾はマスク氏に不信感を抱いている。 台湾と米宇宙開発企業スペースＸは、2019年に衛星サプライチェーンについて試行的な協議を開始したが、22年初めに協議での友好的な雰囲気が一変した。 スペースＸと同社の台湾拠点の担当者は、通信合弁会社で台湾勢の持ち分比率を51％以上にすることを義務付ける法律に関し、政府当局者に改正を求め始めた。協議に参加した当
ソフトバンクＧがロボットベンチャーに出資、反転攻勢のきっかけに
ソフトバンクルループは東京のロボット開発ベンチャー企業が実施する１億7000万ドル（約250億円）の資金調達に参加した。この出資をきっかけに、孫正義社長が６月の株主総会で話した「反転攻勢」に乗り出すことを狙っている。 テレイグジスタンスが開発するロボットは遠隔のモノをまるで手元にあるような臨場感で操作する。今回のシリーズＢと呼ばれる投資ラウンドには、ソフトバンクＧのほか、台湾の鴻海精密工業と中国信託金融（ＣＴＢＣ）が出資するファンド、グロービス・キャピタル・パートナーズ、過去に出資実績のある企業らが参加。発表によると、同社は調達した資金を米国における事業拡大と人員増強に充てる。 ソフトバンクＧはこれまで、ロボット開発の企業に何度も投資しては失敗してきた。人型ロボット「ペッパー」は生産が中止され、ロボットが作るピザとして有名になったズームも、ビジョン・ファンドで３億7500万ドルを投じたが事
イーライリリーが開発中の肥満治療薬、過去最高の治験結果－株価上昇
米製薬大手イーライリリーが開発中の肥満治療薬は、これまでの同治療薬の中で最も有力な結果を生み出した。急成長する肥満治療薬市場の支配を目指す同社の取り組みにとって新たな追い風となった。 米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」が26日発表した研究によれば、肥満症患者は同治療薬「retatrutide」の最高用量を48週間投与された後、平均で体重が24.2％（約58ポンド＝約26キログラム）減少した。同社が資金を提供した中間段階の臨床試験の結果によれば、最高用量を投与された患者の４分の１は、体重が30％以上減った。 今回の研究の主執筆者でエール大学肥満研究センターのディレクター、アニア・ジャストレボフ氏は「投与期間が１年未満の肥満治療薬の治験でこうした結果を目にするのは初めてだ」と指摘した。 リリーの株価は26日の米株式市場の時間外取引で上昇し、ニューヨーク時間午後６時24
オランダ、欧州最大のガス田を10月に閉鎖へ－ガス先物は一時30％高
オランダ政府は10月にフローニンゲン州のガス田を恒久的に閉鎖する構えだ。事情に詳しい関係者が明らかにした。周辺地域では長年、ガス採掘の影響で地震の被害が起きていた。 閉鎖計画が公表されていないとして匿名で述べた同関係者によると、10月１日にフローニンゲン・ガス田は閉鎖される計画。政府担当相の報道官は、閉鎖は今月行われる閣議で正式決定する見通しだと説明した。 同ガス田は西欧の大半にとって重要な供給源であり、1963年の生産開始以降、オランダの財政を支えてきた。80年代に入ってからは同州で最大マグニチュード3.6の地震が数百回発生している。 欧州ガス先物はガス田閉鎖のニュースを受けて急伸。指標価格であるオランダ期近物は15日に一時、30％上昇した。 オランダ政府は以前、遅くとも2024年10月までに同ガス田の閉鎖を目指すが「地政学的状況」次第だとしていた。ロシアによるウクライナ侵攻の影響で欧州
東芝、株主への応募推奨を決議－ＪＩＰによるＴＯＢ
東芝は、投資ファンドの日本産業パートナーズ（ＪＩＰ）陣営による株式公開買い付け（ＴＯＢ）を巡り、ＴＯＢが開始された場合にはこれに賛同するとともに、株主に対し応募を推奨することを決議したと８日、発表した。 発表によると、買収提案を受け入れた３月時点ではマクロ経済の不透明さや、同社が４割を出資するキオクシアホールディングスの厳しい事業環境を踏まえ、１株4620円となったＴＯＢ価格への応募推奨を明言しなかった。 だが、それから２カ月半の間にキオクシアＨＤの連結簿価が約495億円切り下がったことや、現時点でＪＩＰとＴＯＢ価格について交渉する材料も想定できないことから、あらためてＴＯＢ価格の公正性や妥当性を検討し、応募推奨の結論に至ったと説明する。 業績が悪化している東芝の株価は３月以降、一貫してＴＯＢ価格を下回った水準で推移してきた。今回取締役会がＴＯＢへの応募を推奨したことを受け、今後は同社の大
【コラム】 バフェット氏が先読み、日本再浮上の物語－リーディー
日本について言えば、投資家は「今度こそ」という言い回しを警戒して当然だ。 バブル崩壊後30年余り、日本株は何度も偽りの夜明けを迎えてきた。強気相場が到来し世界的に注目を集めたかと思えば、資産運用会社はもっとハイペースでリターンを得ようと他市場に向かい、静かに勢いを失っていった。 今もまた、海外からの関心が高まる中で日本株は活況を呈している。たが、今回は本当に変わったのかもしれない。 米資産家のウォーレン・バフェット氏が日本の５大商社への投資を増やしたことを明らかにして以来、この１カ月で外国勢の買いが爆発的に増えた。バフェット氏は、日本株を米国以外の国で最大のポジションとし、さらに買い増しすることを望んでいる。 海外投資家は４月初め以降、日本株を440億ドル（約６兆円）を買い越し。日経平均株価は1990年以来の高値で19日の取引を終え、89年の大納会に達成された過去最高値を更新するか再び問う
ネット証券で口座開設が増加、再開の相談も－日本株のバブル後高値で
日本株市場でＴＯＰＩＸがバブル崩壊後の戻り高値を上回った翌日の17日と18日の両日、楽天証券では口座開設の申し込みが前の週の５営業日の一日平均に対してともに２割増えた。日本株の売買高も４月の全営業日の平均と比べ６割増加したという。 広報担当の松﨑裕美氏は例年１月や４月に口座開設の申し込みが増える傾向にあるが、５月に大きく増加するのは珍しいと説明。日本株の「上昇が一因ではないか」と指摘する。 ＳＢＩ証券では18日、日本株の売買代金が1999年のネット取引開始以来、過去４番目の水準に膨らんだほか、信用取引の売買代金も過去３番目になったという。顧客数が伸びていることもあるが、この時期に売買代金が増えたのは、日経平均３万円超えのニュースの影響ではないかと広報担当者は話した。 マネックス証券でも日本株の売買代金で先週５営業日と今週平均（15-18日）を比較すると３割増加。コールセンターへの入電数も２
バークシャー、ＴＳＭＣ投資から手を引く－ＵＳバンコープやＢＮＹも
著名投資家ウォーレン・バフェット氏が最高経営責任者（ＣＥＯ）を務める米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイは、台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）の米国預託証券（ＡＤＲ）を処分し、投資から手を引いた。バフェット氏は中国と台湾の地政学的リスクの高まりに懸念を示していた。 株式保有報告書「フォーム13Ｆ」のブルームバーグによる分析によれば、バークシャーは保有していたＴＳＭＣのＡＤＲ829万単位（６億1770万ドル＝約840億円相当）を今年１－３月（第１四半期）に手放した。 バークシャーは昨年後半に保有を86％減らした後、今年１－３月に全て処分した。技術面で台湾に過度に依存することへの不安が募り、台湾以外での先端半導体製造を求める圧力が強まる中で、ＴＳＭＣは日米両国で生産能力の増強に動いている。 米地銀の混乱が続く金融セクターへの投資も見直し、ＵＳバンコープとバンク・オブ・ニューヨーク・メロン（ＢＮＹ
【コラム】米富豪３人が東京見直す動き、何かの始まりか－リーディー
東京は主要な金融センターとしての地位を再び確立するために何年も苦しんできたが、東京を取り巻く環境の「初期設定」が変わり、消去法で東京が残っていることが救いになるかもしれない。 かつて金融界の中心地であった東京は先月、ある銀行業センター番付で、アジアのライバルであるソウルや北京、深圳に後れを取り、トップ20から陥落した。東京市場が30年前に絶頂期を迎えていたころ、金融界の地図に辛うじて記されていた深圳は現在９位だ。 外国人トレーダーを呼び込むためのさまざまな試みは、東京都の小池百合子知事らでは解決が難しい現実に直面している。香港やシンガポールに比べて高い税率や、日常生活や行政で用いられる言語が英語ではなく日本語だということ、それに煩雑で迷路のようなお役所仕事は東京に不利に働く。 ただ、東京が魅力的な都市になりつつあることを示す兆しもある。資産家ケン・グリフィン氏のヘッジファンド、シタデルは世
グーグル共同創業者、テスラ株を最高値付近で売却－新慈善団体設立
米グーグルの共同創業者セルゲイ・ブリン氏は、健康と気候変動対策に重点を置く５億ドル（約670億円）規模の新しい非営利団体の設立に当たり、これまでのところ大半の資金をテスラ株から得たことが届け出で分かった。 新組織のカタリスト４は501(c)(4)団体として設立され、富豪の寄付者に税制上の優遇措置を与えるとともに独自の柔軟性や秘密性、政治的影響力を持たせる新しい慈善事業戦略をブリン氏は利用できる。 届け出によれば、カタリスト４はテスラ株を2021年12月14日から４日間にわたって３億6600万ドルで売却。これはブリン氏と電気自動車（ＥＶ）メーカーの共同創業者イーロン・マスク氏の間に明らかな亀裂が生じた時期に重なる。 米紙ウォールストリート・ジャーナルの昨年７月の報道によると、ブリン氏は妻のニコール・シャナハンさんがマスク氏と不倫関係にあったと知った後、マスク氏率いる企業への自身の持ち分を売却
富国生命の23年度計画、ヘッジ付き外債全て売却－円債を資産の半分に
富国生命保険は2023年度にヘッジ付き外債を全て売却し、円債を資産全体の半分まで引き上げる方針だ。 鈴木善之執行役員財務企画部長は17日のインタビューで、米利上げは近々終わるだろうが、利下げは23年度内は見通せないと指摘。ヘッジコストの低下と収益性の改善が見込めないため、ヘッジ付き外債は全て売却すると述べた。22年度は当初3200億円削減する計画だったが、削減額は6700億円まで拡大。23年度は2400億円削減して残高をゼロにする。 外債の売却や短期資金を取り崩して確保する4000億円の原資のうち、3200億円を円建て公社債等、800億円を内外の株式、不動産などに振り向ける。円建て公社債等が全体の資産に占める比率は23年度末に49％と、21年度末（37％）、22年度末（44％）から一段と引き上げる。投資規模は22年度の4700億円から縮小するが、「今後は運用の主軸は円への投資中心で行きたい
米バリューアクト、７＆ｉＨＤから公開質問への明確な回答なし
米アクティビスト（物言う株主）の米バリューアクト・キャピタル・マネジメントは７日、出資先のセブン＆アイ・ホールディングス（７＆ｉＨＤ）に対して決算説明会で回答するよう質問状を送っていたことに関連し、「明確かつ具体的な回答はなかった」と不満を表明した上で、独自の取締役候補を提案する可能性を示唆した。 ブルームバーグの取材に対し、バリューアクトの広報を担う担当者が電子メールで回答を寄せた。バリューアクトは２日付の質問状で、７＆ｉＨＤの取締役会に対し、コンビニエンスストア、総合スーパーなど多くの事業形態を持つコングロマリット構造を維持することによる収益へのマイナス影響の精査など９つの質問について決算説明会で回答するよう求めていた。 これに対し、７＆ｉＨＤは決算発表のあった６日、バリューアクトを含む主要株主との対話を踏まえ、価値創造につながるグループ戦略の選択肢を真剣に検討したと表明。最適なグルー
米バークシャーが円建て社債、近日中の起債を検討－主幹事
米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイがグローバル円債の発行を検討している。同社の円建て債は総額1150億円を発行した2022年12月以来、６回目となる見込み。 市場環境次第で近日中の起債を検討しており、主幹事にＢｏｆＡセキュリティーズと米国みずほ証券を指名した。みずほ証が５日明らかにした。日本での販売先は適格機関投資家に限定する。 バークシャーは19年に初めて円建てで起債し、累計発行額は前回で１兆円を超えた。同社は20年に三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、丸紅、住友商事の５商社株をそれぞれ５％を上回る保有比率まで取得したと発表。長期保有を目的に最大9.9％まで保有比率を高める可能性があるとしており、22年には各社の持ち分を増やしたことが明らかになっている。
ＢＲＩＣＳは仲間増やしドル支配に対抗せよ－名付け親のオニール氏
主要新興国は基軸通貨ドルに対抗するため仲間を増やすべきだ。「ＢＲＩＣｓ」という造語の生みの親、ゴールドマン・サックス・グループの元チーフエコノミスト、ジム・オニール氏がこう促した。 グローバル・ポリシー誌に26日掲載された論文で、オニール氏は主要新興国に対しドルに挑むという目的を果たすため、厳しい基準の下に新たなメンバーを受け入れ、気候ファイナンスやヘルスケア改善、貿易拡大を重視するよう求めた。 同氏は「ドルは世界金融においてあまりにも支配的な役割を担っている」との見方を示し、「米連邦準備制度が金融引き締めに乗り出したり、逆に金融緩和を行ったりするたびに、ドルの価値とその波及効果への影響は劇的だ」と指摘した。
東芝、16日の取締役会でＪＩＰ買収案の受け入れ決議の可能性ー関係者
東芝、16日の取締役会でＪＩＰ買収案受入れ決議の可能性－関係者 布施太郎、Manuel Baigorri 東芝は16日に取締役会を開き、国内投資ファンドの日本産業パートナーズ（ＪＩＰ）が提案している買収案を審議する。複数の関係者によると、同買収案の受け入れを決議する可能性がある。 東芝は２月９日、ＪＩＰ連合から非公開化に向けた買収提案を受領した。複数の関係者によると、これまで社外取締役で作る特別委員会でＪＩＰ提案を精査してきた。16日は、まず特別委員会で決めた上で、その後開催の取締役会で議論がまとまればＪＩＰ案による非公開化方針の受け入れを決議する。関係者らによると、決議に至るかどうかは不透明だとしている。 東芝の広報担当は、ブルームバーグの取材に対して、取締役会の開催日程や審議内容については公表していないと返答した。 東芝株は16日の株式市場で続伸し、一時３％高の4224円を付けた。 Ｊ
ティール氏のファウンダーズ・ファンド、SVBからの資金引き揚げを提言－関係者
コーチュー・マネジメントやユニオン・スクエア・ベンチャーズ（ＵＳＶ）、ファウンダー・コレクティブも、投資先企業にＳＶＢからの資金引き上げを助言したと複数の関係者が明らかにした。大手ＶＣ会社カナンは投資先企業に必要に応じて資金を引き揚げるよう伝えたと、別の関係者は語った。 事情に詳しい関係者によれば、ＳＶＢの親会社であるＳＶＢファイナンシャル・グループのグレッグ・ベッカー最高経営責任者（ＣＥＯ）はＳＶＢの財務状況に懸念が広がる中で９日に電話会議を開き、顧客に「落ち着く」よう呼び掛けた。 ベッカーＣＥＯはサンフランシスコ時間午前11時半（日本時間10日午前４時半）ごろに約10分間の電話会議を開催。ベッカー氏は、ベンチャーキャピタル投資家を含む同行顧客に対し、同行が過去40年にわたり顧客を支援してきたように同行を支えてほしいと要請した。 ＳＶＢファイナンシャル・グループの株価は９日に急落。同社は
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