目的・趣旨| 長年、視覚障害のある人の読書には、点字図 書や録音図書が用いられてきました。それらは 印刷された図書(墨字本)に比べ数が少なく、特 に大学の学修に使用する学術書は、 「点字で読 みたい」という希望があっても、点字図書があ るとは限りませんでした。視覚障害のある人が 図書館で本を読む、それも学術書を読むことに、 これまで大きな不便さがありました。 そのような中、2009 年に著作権法が改正さ れ、大学図書館でできるサービス範囲が広がり ました。以前の著作権法では、大学図書館が許 諾を得ずにできることは、墨字本を点字にする ことのみでした。しかしこの改正によって、大 学図書館においても利用者の求めに応じて、録 音図書や拡大図書の作成、また、テキストデー タの作成ができるようになりました。 テキストデータ作成が可能になったことに よって、学術書及び一般書が、それまでとは格 段に早く