2月8日の日経新聞に、主要上場企業の今年3月末の業績予想が掲載された。電機メーカーの不振が目立つ一方、総合商社が多額の利益を稼ぎ出し、完全復活している様子が分かる。 以前「円高を国益にできない日本人」という記事を書いたが、この記事は事実ではなかったとお詫びしなければならないようだ。日本企業は円高を背景に多額の利益を稼ぎ出していたのだ。日本企業は全体としては円高に苦しんではおらず、円高の強みを十分活かしている。 今回の決算予想で純利益上位にランクしている企業は、自国通貨高の何たるかを理解している企業ばかりだ、積極的に海外展開し、企業買収や資源の権益獲得などで利益を生み出している。奇しくも同日、三菱商事とインドのIT企業との提携が報じられている。自国通貨高を背景に、海外の割安な仕入先を確保して、国内外で市場を拡大していると言えるのではないか。商社以外には通信会社の業績が好調だ。iPhoneやA
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