田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki 大会新記録となる通算68本塁打。広陵・中村奨成(なかむら・しょうせい)の1大会個人最多6本塁打など、"ホームラン・フィーバー"に沸いた2017年夏の甲子園。本塁打のおかげで大いに盛り上がったことは間違いない。 この夏の甲子園で6本塁打を放ち、大会新記録を更新した広陵・中村奨成 だが、その一方で見落としてはいけないことがある。68本塁打の内容だ。泳がされ、片手一本で打ったような打球や、打った瞬間は「抜けたかな」と思われたような打球がスタンドインしているのだ。これが、「飛ぶボールではないか」という疑惑を呼ぶ要因になったのだが、それだけ生粋のスラッガー以外の本塁打が多かったということでもある。 「昔は清原和博(PL学園-西武ほか)、松井秀喜(星稜-巨人、ヤンキースほか)
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