世界から見れば「軍艦島」は日本の世界遺産の中でもそれほど重要な位置付けではないが、日本人にとっては特別な意味を持つ ziggy_mars-iStock. <明治日本の産業革命遺産が輝かしく見えるのは、日本の「国民史」においてそう位置付けられているからだ。「世界遺産」なら、「国民史」の枠組みを離れて韓国やさらにはそれ以外の国の人々にも通じる説明が必要だ> 去る6月15日、東京都内にて「産業遺産情報センター」の公開が再開された。3月31日に開館した同館であるが、同日の開所式直後から新型コロナウイルスの蔓延により臨時休館を余儀なくされていたから、この日が事実上の開館だったという事になる。 その名称からも明らかな様にこのセンターは、2015年に正式登録されたユネスコの世界遺産「明治日本の産業革命遺産:製鉄・製鋼、造船、石炭産業」に関わる内容を展示するものであり、同センターはその為の研究機能をも併せ
![ナショナリズムを刺激する「軍艦島」の、世界遺産としての説明責任は重い](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/8f57a53625125d7b58399cb7808d8825c03561f2/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.newsweekjapan.jp%2Fkankimura%2Fassets_c%2F2020%2F07%2Fgunkanjima0720-thumb-720x480-207614.jpg)