養殖に使うニホンウナギの稚魚「シラスウナギ」が豊漁で、漁期を1カ月残して3月末で国内の漁がすべて終了したことが21日、水産庁への取材で分かった。同庁によると、国内全域が漁期途中で打ち切りになるのは初めて。静岡県は3月24日で終了した。 豊漁の理由は分かっていないが、2020年漁期(19年12月~20年4月)の国内採捕量は約17トンで過去最低だった前年3・7トンの4・6倍に増えた。本県は前年の3・4倍に当たる1・6トンだった。 ニホンウナギは絶滅が危惧され、稚魚を採捕者から仕入れて育てる国内養殖業者の池入れ量は上限21・7トンに定められている。20年漁期の池入れ量は3月末で19・9トンと、上限が設けられた15年漁期以降で最多となった。県内養殖業者の池入れ量は全国で4番目に多い2・1トンだった。 国内の養殖池がほぼいっぱいになったため、水産庁は漁を行っている24都府県に対し、3月31日付で終了