29日に閉幕したフィギュアスケートの世界選手権は、男子を羽生結弦、女子は浅田真央が制し、日本勢が4大会ぶり2回目の男女アベック優勝を果たした。ソチ五輪直後の開催だったこともあり、羽生以外の五輪金メダリストが欠場するなど顔ぶれが寂しい一面もあったが、日本は来年の世界選手権(中国・上海)の出場枠でも男女とも最大の「3」を確保。2018年平昌五輪を目指す次世代への環境も整えた。 男子はソチ五輪銀メダルで世界選手権3連覇中だったパトリック・チャン(カナダ)らが欠場したが、ハイレベルな戦いとなった。金メダルの羽生と、銀メダルの町田樹の得点差はわずか0.33点。2人ともソチ五輪での羽生の優勝得点(280.09点)を超えた。有力選手の欠場が相次ぐ五輪シーズンの世界選手権は存在意義が問われているが、その点を差し引いても胸を張れる内容だった。 一方の女子は、ソチ五輪より得点の水準がやや下がったものの、五