◆北京冬季五輪 ▽フィギュア男子フリー(10日・首都体育館) 五輪2大会出場の父・正和コーチの才能を受け継いだ鍵山。そのルーツを知るのが、正和コーチの母であり、鍵山の祖母である佐治子さん(73)だ。国内大会は足を運び、孫の活躍を見届けてきた。鍵山のスケートを見るたび、「正和にそっくり」とその姿が重なると言い、「優真の方がうまいんじゃないかな」と笑って話す。 鍵山親子のスケート人生をそばで見つめてきた。佐治子さん自身、大のスケート好きで、当時まだ小さな正和氏をリンクに連れて行った。すると先生に「この子はちょっといいかもしれない」と目をかけられ、小2から本格的に個人レッスンを受けるようになったという。当時、一般的な習い事の授業料は1か月で4000~5000円だったが、フィギュアスケートは3万円もかかった。それでも佐治子さんは「ひるまなかった」と必死に働き、金策に走った。「正和を五輪に必ず出すと